
外務省は1日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に関し、在日中国大使館がホームページ(HP)に掲載した批判は事実や科学的根拠に基づかない内容が含まれ、国際原子力機関(IAEA)の見解にも反するとして反論したと発表した。「IAEAの権威・権限を否定することは、IAEAの安全基準に依拠して設定された中国の安全基準さえも否定するものだ」とも強調した。
中国側は先月28日、(1)海洋環境や人体に予期せぬ被害をもたらす可能性がある(2)日本側のモニタリング(監視)データだけでは安全と言い切れない(3)モニタリングには第三国の参加がなく透明性を欠く―との主張をHPに掲載した。
これに対して外務省は、海洋放出による人や環境への影響は無視できるものであり、IAEAも包括報告書に明記していると説明。政府と東電のモニタリングはIAEAの基準に合致し、IAEAに選定された複数の第三国の分析・研究機関も参画していると指摘した。
時事通信