シャンタル・フアド

ドバイ：湾岸協力会議（GCC）諸国全域に展開するライフスタイル小売の大手、「マジド・アル・フッタイム（Majid Al Futtaim）」は、国際的に有名なイタリアのデザイン工場「アレッシィ（Alessi）」との影響力のある提携を発表した。

マジド・アル・フッタイム・ライフスタイル（MAFライフスタイル）CEO、ファヘド・ガニム氏は、「MAFライフスタイルは、ファッション、ホーム、ビューティー、専門小売、マルチブランドコンセプトなど、戦略的成長と既存の柱の強化に重点を置いた、意欲的な開発パイプラインを持っている」と語った。

戦略的な成長を強化し、グローバルなライフスタイル小売業界の進化し続けるテイストを反映する方法として、アレッシィとの提携はMAFライフスタイルのビジョンとミッションを達成するための正しい方向へのイニシアティブとなる。

「アレッシィの製品をMAFライフスタイルのエコシステムに統合することは、私たちの全体的な顧客体験と市場リーチを大幅に拡大する機会を無数に提供する。アレッシィのユニークでデザインを重視した商品の提供は、既存の家庭用製品のポートフォリオに新しい次元をもたらし、より幅広い顧客層に訴求するだろう。アレッシィの世界的なブランド認知を活用することで、既存の顧客ネットワークと流通チャンネルを活用し、新しい市場への足場を拡大するための戦略的な道が開ける」とガニム氏は付け加えた。

この独占的パートナーシップにより、MAFライフスタイルは、GCC全域の卸売、小売、ホレカ（HORECA/プロユースの食器製品）、B2Bプロジェクト向けに、日常品を特別なアイテムに変えるアレッシィの比類なきデザイン哲学を反映した製品を販売する権利を得ることになる。

ガニム氏はまた、このパートナーシップにより顧客が享受するメリットについても強調した。顧客は、機能的なキッチン用品やアクセサリーのユニークな選択肢の中から、より幅広い商品を選ぶことができるようになる。また、これらはアレッシィの全体的なブランド認知を高めるための取り組みになるとも述べた。

アレッシィは101年の歴史の中で、300人のデザイナー、アーティスト、建築家とのコラボレーションを行ってきた。アレッシィのCEOダニエル・タレンス氏は、「アレッシィは、GCC地域での足場を拡大するために、マジッド・アル・フッタイム・ライフスタイルとの提携を嬉しく思っている。このコラボレーションを通じて、アレッシィブランドを同地域でさらに発展させ、私たちの作品を通じて日常生活にポエトリーを求める顧客にデザインの卓越性を届けることに尽力したい」と述べた。

価値観とアイデンティティの一致は、パートナーシップを成功に導く。MAFライフスタイルは、コアバリューとシームレスに一致するブランド選択に関する、徹底したプロセスを貫いている。

その選択プロセスは、顧客のニーズと満足度に対する深い理解を反映している。ガニム氏は、MAF Lifestyleとアレッシィの共通する価値観について言及した。「革新性、顧客中心、持続可能性、文化的感受性を優先し、これらの価値を体現するブランドを統合することで、MAFライフスタイルは、各顧客との対話を特別で貴重な体験にすることを保証している。本質的に、ブランドのキュレーションプロセスは、日常を超越した商品を提供し、地域社会の充実に貢献するという、私たちの約束を証明しているものだ」

今回の提携は、MAFライフスタイルが初めてブランドの流通に乗り出すという画期的な出来事でもある。「私たちの提携は、この地域でのブランドの地位を高め、大切なお客様の手に確実に届くことを保証する変革的な旅の始まりを象徴している」とガニム氏は付け加えた。

MAFライフスタイルには、戦略的成長を焦点とし、ファッション、ホーム、ビューティ、専門小売、マルチブランドコンセプトの既存の柱を強化するという野心的な開発計画がある。同社のアプローチには、中核となる商品を維持・拡大とともに、特にサウジアラビアに焦点を当てた地域全体でのブランドの地理的なリーチを戦略的に拡大することが含まれている。

今年、MAFライフスタイルはGCC地域に20店舗をオープンした。そのうち5店舗はサウジアラビアにあり、ルルレモン、アバクロンビー＆フィッチ、ホリスターが7月、ジェッダの新しい「ザ・ヴィレッジ・モール（The Village Mall）」で開店した。

また、2024年第1四半期には、ジェッダで「クレート アンド バレル」と「CB2」の1号店をオープンすることも発表している。これは米国とカナダ以外では初の併設店舗となり、ロイヤルカスタマーを基盤に、1か所で両ブランドのショッピングができる利便性を提供する。