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「平和の輪」は、我々の紛争地域を救うことができる

アブラハム合意への署名でドナルド・トランプ氏と同席するバーレーンのアブドラティフ・ザイヤーニ外相、ベンヤミン・ネタニヤフ、UAEのアブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン外相。(ロイター)
アブラハム合意への署名でドナルド・トランプ氏と同席するバーレーンのアブドラティフ・ザイヤーニ外相、ベンヤミン・ネタニヤフ、UAEのアブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン外相。(ロイター)
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18 Sep 2020 08:09:09 GMT9

UAE、バーレーン、イスラエルの皆様にお祝いを申し上げます。皆様は、15日にホワイトハウスのローズ・ガーデンで行われた、アブラハム合意の歴史的な調印の後、あらゆる活動分野において、多くの新たなチャンスを期待できます。心躍る時で、お子様やお孫様にも門戸が開かれています。

一斉に批判されることは避けられない中、イスラエルとの和平に応じた、UAEのムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤン皇太子とバーレーンのハマド・ビン・イサ・ハリファ国王の前向きな考え方のおかげで、楽観的なムードが漂っている。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、パレスチナの土地の併合を強く求める、国内の反対派を無視してきたことにも感謝したい。だが、この人がいなければ、平和は遠い夢のままだった。ドナルド・トランプ米大統領だ。

トランプ氏は2016年の選挙期間中、中東和平協定をまとめると約束した。その提案を笑った者もいた。これは、彼が構想していた協定ではないかもしれない。イスラエル寄りに偏向していることを理由にパレスチナからは完全に拒絶され、実際イスラエルにとっては非常に有利だった。

しかし、アブラハム合意には、ジャレッド・クシュナー氏が主に構想した合意よりもはるかに大きな可能性がある、と私は考えている。特に、この合意が発展・拡大し、他の主要アラブ諸国を含むことになれば、なおさらだ。過去にイスラエルとの平和条約に

署名したエジプト、ヨルダンとともに、UAEとバーレーンは、きっと恒久的な中東和平へと成長することになる、希望の種だ。

これまでイスラエルは、パレスチナ人に関連するほぼ全ての事柄について、強硬姿勢を取る力があると思っていた。彼らにはそれが可能であり、失うものは何もないというのが主な理由だ。イスラエルが近隣アラブ諸国と多方面にわたって関係を深めれば深めるほど、イスラエルが譲歩しやすくなるのは当然だ。

世界の、私がいる地域のほぼ全ての人々が、パレスチナ人のための正義を求めており、彼らが権利を受けることを私たちは引き続き要求していく。UAEとバーレーンは最近、東エルサレムをパレスチナの首都とし、二つの国を同時に支援することを改めて表明した。

とは言え、パレスチナ人は、数十年にわたって受けてきた財政・外交的支援を全て忘れ、UAEの旗を踏みつけ、UAEとバーレーンを「裏切り者」と呼ぶのではなく、自らを孤立させる政策をやめて話し合いを始めるべきだ。さもなければ、彼らは無視される危険を冒すことになる。

注目すべきは、15日にUAEのアブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン外相がスピーチを始めるとすぐに、ハマスがイスラエルに向けて15発のロケット弾を発射したことだ。大半の場合にイスラエルが過大な武力で報復すれば、貧困と失業にあえぐガザはそのような嫌がらせの攻撃から何を得ることができるだろうか。超過密状態のガザでは、ハマスやイスラム聖戦などの過激派組織が和平よりも軍事と同調しているため、パレスチナ人居住者は惨めな生活を送っている。

トランプ大統領が決意と透明性を持って舵を取ったことに私は敬意を表する。彼はノーという返事を受け入れようとしなかったため、望みどおりの結果を手にした。彼は、取り引きにおいて物議を醸すアプローチを取り、人々を混乱させることもあるが、行動を起こすことを恐れず、米国や世界に影響を与える大きな問題については、ほとんどの場合うまくやり遂げている。

彼の成功がしばしば過小評価されるのは残念だ。ノーベル委員会が、バラク・オバマの大統領任期の初めのうちに彼を受賞者に選んだことで信用を失ったとしても、このステップだけで彼はノーベル平和賞を授与されるべきだ。

UAEをあらゆる分野のパイオニアおよび平和を求めるアンバサダーであり続けさせるためのムハンマド皇太子の勇気と決意に、私たちは最大限の敬意と感謝を表する。ムハンマド皇太子は、この新たな合意の重要性と、それが地域と世界の和平プロセスにおける転換点になることを理解している。

私にとっては、これ以上の幸せはない。個人的な観点からすると、自分の生きている間にエルサレムを訪れることができるようになればいいと思っていたが、そのチャンスを得られるとは本気で思ってはいなかった。今、私は発見の旅を楽しみにしている。史跡を訪ねたり、新しい視点を得たり、意見を交換したり、さらには新たなビジネス・パートナーシップを結ぶことも楽しみだ。

どんなパスポートを持っていても、人間は、同じような希望と夢を持った人間にすぎない。イスラエル人とアラブ人が、自己防衛の姿勢を取らずに互いの話を聞き始めれば、預言者アブラハムの子供たちに想像以上に共通点があることに気付くだろう。

友愛の精神に基づく協力は、参加国の安全、安定、繁栄を確実に強化させるだろう。成功は道を明かりで照らし、他の者をこの勇気ある「平和の輪」に引き込み、共通の敵に対する私たちの立場を強化するだろう。

平和はいつでも有り難いものだが、中東でそれを達成するのはひときわ困難だった。その主な理由は、どこも指し示していない、一つの非現実的な道しるべに心を奪われていた人たちがいたからだ。何年も無駄にした。多くの命が無駄にされた。

イスラエルが近隣アラブ諸国と多方面にわたって関係を深めれば深めるほど、イスラエルは譲歩しやすくなる。

ハラフ・アル・ハブトゥール 

私たちの地域が、経済的に危険状態にあると世界中から見られているのは、特定の国々がイデオロギー的なタイム・ワープに陥っているという事実からだ。イランはその顕著な例だ。イランの憎悪のメッセージは、1979年のホメイニ師による革命以来変わっていない。イラン人は苦しんでいる。経済と通貨は危機に瀕し、制裁によって国の石油収入は激減した。イラン指導部が目を覚まし、方針を変えさえすれば、誰もが大きな利益を得るだろう。一例を挙げると、武器に使われる資金が少なくなり、人々の生活水準を向上させるために、より多くの資金が利用できるようになるだろう。

私はアヤトラたちに、武装した代理人との関係を全て断ち、テロ行為への支援を全てやめ、反欧米・反アラブ的な語調を和らげ、代わりにテーブルに着き、平和の輪に加わるよう要請する。
最後に、このイスラエルとアラブの緊張緩和が書面上のものだけにとどまらず、政府、市民ともに受け入れられることを私は願っている。全ての人にとってインスピレーションとなる暖かい平和を心から歓迎しましょう。

  • ハラフ・アル・ハブトゥールはUAE有数の実業家で著名人。国際情勢の見方や慈善活動、平和促進活動で有名。海外におけるUAEの非公式な代弁者として長年活躍してきた。
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