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イスラエルとパレスチナの和平交渉の努力はバイデン勝利の後も続いているが、成功するには時期尚早だ

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23 Dec 2020 07:12:30 GMT9
23 Dec 2020 07:12:30 GMT9

オサマ・アル=シャリフ

来月、米国が新政権に移行する前に、ヨルダン、エジプト、パレスチナ自治政府は、パレスチナ・イスラエル紛争を解決するための共通の立場の素地を作る外交的努力を強化している。

19日、カイロでこの3カ国の外相が集まる三者会議が開かれ、和平交渉の再開を求める共同声明が出された。

パレスチナ自治政府のリヤド・マルキ外相はイスラエルに対し、二国家解決に基づく和平交渉に復帰するよう求めた。パレスチナ自治政府は、1967年の戦争中にイスラエルに占領された領地で、東エルサレムを首都とするパレスチナ国家を実現するために、米国のジョー・バイデン次期大統領と協力する心づもりがある、とマルキ氏は述べた。同氏は、エジプト、ヨルダンとの連携は、バイデン次期政権との取り引きにおける「出発点」を作ることになる「中心点」だと付け加えた。

ヨルダンのアイマン・サファディ外相は、パレスチナが直面している課題は、「我々がパレスチナの目的を達成するために協力できるよう調整する必要があり、我々は皆、それがアラブの第一の目標で、中心となる目標であることに同意する」と述べた。同氏は「政治的視野がなく、交渉プロセスが停滞している」と付け加えた。

ヨルダンのアブドラ国王とエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領はここ数週間、パレスチナ人と、東エルサレムを首都とするパレスチナ国家を実現する、紛争の公正で持続的な解決を支持する発言を繰り返している。

最近、外交活動が活発化しているのは、先月、米国の大統領選挙があったからだ。ジョー・バイデン次期大統領は先月、アブドラ国王との会談で、ドナルド・トランプ大統領が路線変更していた二国家解決の支持を表明した。1月に発表された、トランプ政権の和平案を支持する者は、中東地域にも他の地域にもほとんどいなかった。

和平交渉は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の下、長年行き詰まっている。同氏は二国家解決を放棄し、パレスチナ国家の樹立を認める可能性について慎重な姿勢を示している。

実際、トランプ大統領の任期中、ネタニヤフ氏率いる右派政権は東エルサレムとヨルダン川西岸地区で違法入植地の建設を加速させ、昨年5月にはヨルダン渓谷を正式に併合するまであと一歩のところまで来ていた。ヨルダンとエジプトはイスラエルの動きを拒絶し、既に米国との関係を絶っていたパレスチナ自治政府のアッバス議長はイスラエルとの安全保障での連携を停止した。

トランプ氏の和平案は進展しなかったが、アラブの数カ国は米国の援助の下、正式にイスラエルとの国交正常化に合意した。

パレスチナの指導者らは現在、新たな和平イニシアチブのための地域・国際的合意を形成する余地があると考えている。アッバス氏は先月、アンマンでアブドラ国王と、カイロでシシ氏と会談した。アッバス氏は、国際平和会議を招集すること、そして国連の保護の下、話し合いの支援において中東カルテット(国連、米国、EU、ロシア)がより大きな役割を果たすことを新たに提案した。

ヨルダンとエジプトはパレスチナの立場を支持しており、米国との関係を利用し、新政権がそのような措置を取るよう促したいと考えている。

オサマ・アル=シャリフ

アッバス氏は、バイデン政権がワシントンにあるパレスチナ解放機構の事務所と東エルサレムの米国領事館を再開し、パレスチナ自治政府への重要な援助を再開し、国連パレスチナ難民救済事業機関の近東での活動を支援し、二国家解決にコミットすることを望んでいる。

ヨルダンとエジプトはパレスチナの立場を支持しており、米国との関係を利用し、新政権がそのような措置を取るよう促したいと考えている。

先週、中東を担当する新国連特使の任命が発表されたことで、今後数カ月、活動が活発化するだろう。ノルウェーのベテラン外交官Tor Wennesland氏が、6年間その地位に就き、来月退任するニコライ・ムラデノフ氏の後任となる。

Wennesland氏は、1993年にイスラエルとパレスチナの間で同意されたオスロ合意の立案者の一人であるノルウェー高官テリエ・ロード・ラーセン氏の補佐を務めたベテラン外交官で、それ以来紛争を解決する取り組みに関与してきた。

ヨルダン、エジプト、フランス、ドイツは、今月カイロでパレスチナとイスラエルが非公式会談を始めることを望んでいた。サファディ氏は今月、ヨルダン川の国境検問所でイスラエルのガビ・アシュケナジ外相と異例の会談を行い、イスラエルの同地位の人物を12月20日にカイロで開かれる会議に招待したと思われるが、イスラエルの代表は出席しなかった。

イスラエルは政治的こう着状態にあり、ネタニヤフ氏と「青と白」を率いるベニー・ガンツ氏との提携が崩壊しつつあるため、来年国政選挙が行われる可能性がある。しかし、ネタニヤフ氏の「リクード」が分裂しているにもかかわらず、同氏が右派政権を作ることができるかもしれないことが世論調査によって示されている。

ネタニヤフ氏と極右のパートナーらが和平交渉再開の大きな妨げとなっている。彼らは二国家解決を受け入れられない。対照的に、ガンツ氏は先週、アッシャルク・アルアウサト紙に対し、パレスチナ人は、領地の継続性がある、独立した「もの」を持つべきだと話した。エルサレムにはパレスチナの首都を置く余地があるとしながらも、イスラエルは「1967年の国境には戻らない」「エルサレムは一体であり続ければならない」と繰り返し述べた。

しかし、和平交渉を再開するなら、二人の重要人物が立場を明確にしなければならないだろう。一人はバイデン大統領および同氏の外交政策チームだ。もう一人はネタニヤフ氏で、バラク・オバマ大統領の時代に米国政府に挑戦し、中立にすることができた。

外交の舞台が準備されるかもしれないが、パレスチナとイスラエルを交渉のテーブルに着かせようとする新たな動きには時期尚早だ。

* オサマ・アル=シャリフは、アンマンを活動拠点にしているジャーナリスト・政治評論家。Twitter: @plato010

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