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中国と自由諸国がインド太平洋で対峙する

2015年9月25日、ワシントンの国務省で開催された昼食会にて中国の習近平国家主席とジョー・バイデン氏が乾杯する。(ロイター)
2015年9月25日、ワシントンの国務省で開催された昼食会にて中国の習近平国家主席とジョー・バイデン氏が乾杯する。(ロイター)
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13 Feb 2021 10:02:05 GMT9

バイデン政権は日米関係を更新し、米国防総省中国対策本部を組織することで中国に通告を出し、迅速なスタートを切っている。

日本は東アジアにおける米国の重要な安全保障上のパートナーである。地政学的戦略がアジアへと傾く中、両国は日米関係を再確認し、より大局を見据えようとしている。

日本は、インド太平洋地域全体のつながりの要のひとつだ。5年間の日米安全保障協定の更新が進行中であり、さらなる1年間の米軍駐留費の日本負担分に関する交渉が完了間近である。現在の5年協定は2021年3月に期限が切れる。

日米安保条約に基づき、日本は国内の米軍関係者5万5000人の人件費や訓練費を含む駐留費用の一部を負担している。交渉は前政権下で開始されたが、ジョー・バイデン大統領の就任後まで保留となっていた。日米間のこの費用負担交渉は、通常であれば日本の予算編成を考慮して、協定の最終年12月までに完了するものである。しかし今回は、政権移行とコロナ禍により大幅に遅れた。

幸い、バイデン大統領が主要な外交政策関連ポジションを任命した後、実質的な期日には間に合った。

日米関係を突き動かしているのは、東アジアにおける中国の外交・安全保障政策上の方針である。

中国は、日本だけでなく地域の他の諸国にも、領土権を強引に主張している。米国防総省による中国の広範な評価が、2021年5月から6月に主要責任者たちに発表されることになっている。

バイデン政権の閣僚らは、日本に対して、中国が新たな海警法を制定してから尖閣諸島周辺で力の誇示を強めている行為は、国際法に反する挑発とみなされることを明示している。

中国の行為は海事法にも挑むものである。日米安保条約第5条は、尖閣諸島にも適用される。バイデン大統領、ロイド・オースティン国防長官、アントニー・ブリンケン国務長官の全員が、条約はこれら重要な諸島にまで適用されることを認めている。就任1カ月で発表されたこれらの声明は、バイデン大統領とその政策チームの「断固とした迅速な」態度を反映している。

一方で中国は、他のインド太平洋地域で自由諸国の懸念に挑んでおり、地域の緊張を高めている。米国は先週、10隻以上の船舶を伴う空母打撃群を南シナ海へ派遣した。その同じ日に台湾が、東沙諸島付近の同国防空戦闘地帯へ中国の爆撃機と戦闘機が複数回侵入したことを報告した。インド太平洋地域は一触即発の状況になりつつある。台湾を侵略したいとする中国の野望により、台湾には米国の支援があるとはいえ、その立場は次第に不安定化している。今や、台湾と日本の諸島を巻き込む主権問題が、非常に活発化したひとつの戦域となりつつあるのは明確だ。

間違いなく、安全保障環境は変化している。バイデン政権は、広範囲な地政学的戦場で中国と戦うために、4カ国(オーストラリア、インド、日本、米国)と協力して能力を増強しようとしている。

4カ国は作戦を共有し、修理や補給のために互いの海上基地や施設へのアクセスを可能にすることを検討している。この構想は、全体の防衛や安全保障上の協力を即座に強化することになる。

中国がラダックや尖閣諸島で活動を活発化させていることから、4カ国の中の日米は、インド太平洋地域の安全保障計画を独自で練っている。

より大きな4カ国連携の一環としての日米協力は、加盟諸国間の首脳会談、情報交換、軍事演習と同様、非常に重要である。フランスは、インド太平洋地域で計画されている海軍演習を含むこれらの戦略的提携に参加しているようだ。こうした活動はすべて、中国が国際法の境界領域を押し広げようとしている事実が基となっている。

バイデン政権は、広範囲な地政学的戦場で中国に立ち向かうために、4カ国(オーストラリア、インド、日本、米国)と協力して能力を増強しようとしている。

テオドル・カラシク博士

ロシアもインド太平洋に関心があるため、この議論から外されるわけにはいかない。日米安保条約第5条は、千島列島や海上漁場に関するロシアの見解 にとっては問題となる。ロシアは千島列島に対する主張をますます高めている。ロシア政府は、この領土問題を加熱させれば、ロシアが戦略的・戦術的に領土問題を主張するのに有利になることをよく知っている。

ロシアと中国がこの手の行為についてどのように協力するのか、あるいはしないかが、当面の関心事だ。

双方とも、主権領域に侵入することが唯一の目的である合同作戦を実施している。

ロシアと中国は、歴史的運命という意味では領土や領海に対して異なる見方をしている。南シナ海からベーリング海峡に及ぶ戦略的な航路に対する両国の捉え方は、差し迫った安全保障上の意味合いを持つ。日米安全保障条約、そしてそれが地域で必要となっている状況が、今や日米をこれまで以上に密接に結びつけている。韓国も、北朝鮮、中国、ロシアとの関係を考えれば、この軍事行動から利益を得る。全般的に、インド太平洋のチェスゲームは、非常に噛み合い始めている。

  • テオドル・カラシク博士は、ワシントンDCの湾岸諸国分析の上級顧問である。元はランド研究所の上級政治学者であり、UAE10年間居住していた。安全保障問題に重点を置いている。ツイッター: @tkarasik
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