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誰かがバイデン大統領にイランの専制政治を思い出させる必要がある

2022年9月22日、ニューヨーク国連本部での記者会見において耳を傾けるイランのイブラヒム・ライシ大統領(AP写真)
2022年9月22日、ニューヨーク国連本部での記者会見において耳を傾けるイランのイブラヒム・ライシ大統領(AP写真)
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26 Sep 2022 02:09:29 GMT9
26 Sep 2022 02:09:29 GMT9

先週、第77回国連総会に出席するため、国連加盟国193ヶ国のほとんどの国から首脳や政府代表がニューヨーク市の著名な国連ビルに集結した。

その出席者のうち、出席が疑問視され反対されていたのが、超保守主義者のイラン大統領イブラヒム・ライシ氏であった。皮肉にも、彼は多数の人権侵害への共謀行為に対して、2019年にアメリカ政府から制裁を課されていた。その犯罪には、1988年に数千人のイラン人政治犯の大量処刑に関与したと伝えられている行為が含まれる。

彼のニューヨーク訪問については、このような危機的な時期にライシ氏の重要な国連総会への出席を許可したのは誰かという点を含めて、複数の疑念や懸念が引き起こされた。誰が彼に入国ビザを与え、彼が破壊し、その市民を殺したいと望んでいる国を歩き回れるよう許可したのは誰なのだろうか。

ニューヨークへの機上で、ライシ氏は記者団に対して、イラン国民のメッセージを全世界に伝えるためにアメリカに行くのだと述べた。さらに国連総会への出席について、「私は信仰に殉じた者たちのことを思い出しました。命令を実行することで彼らの声を届けなければなりません。この機会は我々のものではありません。殉教者(ガセム・)ソレイマニ氏がその機会を生み出したとメフラバード空港で言いました。この力を生み出したのはイランの人々なのです」と語った。

我々の客人であるこの犯罪者が率いる政権によって、何万人ものイラン人が殺害され、投獄され,拷問され、処刑されてきたことを、アメリカ政府に誰かが思い出させなければならない。

国家テロ対策センターの6月の情報報告書によれば、イラン指導部は、ゴドス軍司令官のイラクへの出張中に、ドナルド・トランプ前大統領が無人機攻撃を許可して2020年1月に残虐な殺人者ソレイマニ氏を殺害した件に対して復讐する方法を執拗に探しているということである。

イスラム革命防衛隊は、ライシ氏のもと前米国国家安全保障顧問ジョン・ボルトン氏の殺害を画策した。イランはまた、ライシ氏の大統領就任以来、米国内で殺傷的な作戦を行う意志を公然と表明している。標的と報じられているその他の人物には、ドナルド・トランプ前大統領、マイク・ポンペオ前国務長官、ケネス・マッケンジー前米国中央軍司令官などがいる。

情報報告書には、「イランが報復成功と考えるのは、おそらくソレイマニ氏と同等の地位と身分を有するか、彼の死に責任があると考える米国高官の殺害または起訴だろう」と記されている。

ライシ氏が無辜の犠牲者の血で米国の地を汚すことは許されるべきではなかった。

ダリア・アル・アキディ

さらにライシ氏の下品さは、国連ビルのドームの下で残虐なテロリスト、 ソレイマニ氏の写真を掲げるまでに至った。

ソレイマニ氏がイラク、シリア、イエメン、レバノンで民兵に指示を出し、何百人ものアメリカ兵および何千人もの民間人を殺害したことを、万が一彼が忘れている場合に備えて、ジョー・バイデン大統領に誰かが思い出させなければならない。ソレイマニ氏はまた、アメリカ国内で他国の外交官やアメリカ市民を暗殺する計画も立てていた。

アリー・ハメネイ最高指導者のお気に入りであるライシ氏、イランのジャバド・ザリフ前外相など他の多くの人物が無辜の犠牲者の血でアメリカの国土を汚すことは決して許されるべきではなかった。そして、彼らがアメリカのソーシャルメディアを用いてアメリカ国民を脅したり、憎悪や過激なイデオロギーをまき散らしたりすることも決して許されるべきではない。

アントニー・ブリンケン国務長官が率いる米国務省が行ったことは、イランの代理民兵、無人機やミサイルによってイラクで殺された兵士の家族全員への侮辱である。また、政権の圧政から逃れた150万人のイラン系アメリカ人に対する侮辱でもあり、そして最後に、テヘランの暴君の抑圧に対して今まさに抗議している、イランと世界中の女性すべてに対する侮辱でもあるのだ。

22歳の女性が自由の国から招聘された人々によって殺害されたばかりである。

  • ダリア・アル・アキディ氏は、安全保障政策センターのシニアフェロー。Twitter: @DaliaAlAqidi
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