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サウジアラビアの子どもの結婚禁止は大きな前進

16 Jan 2020
首都ベイルートで18歳以下の結婚に反対するデモに参加しながらプラカードを掲げるレバノン人女性(AFP通信)
首都ベイルートで18歳以下の結婚に反対するデモに参加しながらプラカードを掲げるレバノン人女性(AFP通信)
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先月はサウジアラビアにとって、注目すべき月になった。同国が世界中のほぼ全ての新聞の見出しを飾ったからだ。12月23日、同王国は5人を死刑に処するという、忌まわしいジャマル・カショギ殺害事件の裁判所の判決を発表した。その僅か5日前、同国では、この地域で最大のフェスティバルであるMDLビーストが3日間に渡って開催され、別の意味で話題となっていた。世界中あら約40万人がこのエレクトロ音楽フェスに集まったのだ。アーミー・ハマーからデヴィッド・ゲッタ、アレッサンドラ・アンブロジオまで、あらゆる人が招待され、この歴史的瞬間に立ち会い、これは大きな文化的転換だとした。

しかし、12月には見落とされ、王国の外からあまり注目を集めなかった話題が1つある。それは、18歳以下の結婚を禁止するサウジアラビアの決定だ。法務省のこの決定は、同国の女性の権利を改善する一連の動きの中の最新のものだ。昨年の初めに、政府は15歳以下の子どもの結婚を禁止していた。この決定以前は、少年少女共に結婚の年齢制限は設けられていなかった。

どんな国にとっても、これは非常に大きなことだ。保守的な国にとっては、歴史的だ。

子どもの結婚は今でも広く行われているため、この決定には特に重要な意義がある。国際女性研究センターによると、世界の発展途上国の3分の1の少女が18歳になる前に結婚し、9人に1人が15歳に達する前に結婚しているという。世界経済フォーラムによると、昨年8月の時点で、驚くことに、世界の117もの国々で、子どもの結婚が現在でも認められているという。

例えば、アメリカでは、子どもの結婚は合法だ。結婚について規定している法律は、州レベルで規制されているため、48の州の中には、18歳以下の子どもの結婚を可能にするある種の抜け穴が存在する。2018年になってやっと、デラウェア州とニュージャージー州が18歳以下の結婚を違法にした。恐らくアメリカは劇的な社会的変革を表す一番の例ではないだろうが、女性なら住むのに最も適した場所第4位にランクインしたノルウェーですら、子どもの結婚を禁止したのは2018年になってからだ。

サウジアラビアの禁止令にも抜け穴があると多くの人が議論している(18歳以下の子どもでも、特別裁判所の許可があれば結婚できる)一方で、我々は、この国特有の文脈の中でこの決定を検証する必要がある。

サウジアラビアは深い歴史的、宗教的、文化的ルーツを持つ保守的な国である。2つの聖なるモスクを管理する国だ。早婚は宗教的な経典の中に記されている。これは思春期になればすぐに少女は結婚できるというシャリーアの厳格な解釈に従うものだと多くの人が主張しているように。

政府による先月の決定にも関わらず、この問題は現在でも論争が行われている。実際、議論はこの地域全体に広がっており、子どもの結婚の問題は、宗教と文化の両側面において一大関心事となっている。

この決定は、これ単独でなされたものではない。男性の保護者の許可を得ずに女性の旅行やパスポートの取得を認めることなどを含む、同王国の複数の注目すべき変革に続くものだ。女性には現在、子どもの出生登録と結婚または離婚の申請も認められている。

子どもの結婚は、今でも世界的な問題だ。地理的国境、宗教、文化、階級システムなどを跨ぐものだ。多くの人にとって、貧困から脱し、子どもの存在を認め、レイプや違法な妊娠を取り繕うための手段である。

この決定により、子どもの結婚の問題は、宗教と文化の両側面において一大関心事となっている。

アスマ・I・アブドゥルマリク

サウジアラビアのこの動きは、とても簡単なものではなかった。大胆でまっとうなものだ。これは、法務省が提起した長く根強い運動を受けて行われたものでもある。これは2014年にまで遡り、同省は早婚が少女に与えるマイナスの心理的影響について報告したのだった。強いて言うならば、これは、女性の権利と自由を拡大する同王国の努力を示すものだ。状況からして過激なものであっても、変革は可能だという例を世界の他の国に示すものなのである。ジェンダー平等性の指標ではるか上位にランクインしている他の国々に対しても、全くの言い訳を認めず、先例に続くよう促すものだ。

これは、多くの批評家が言うように、正しい方向に向かうステップであるだけでなく、このムスリムの国にとっての大きな前進でもある。これは、王国を現代化し、女性や子どもの権利を保障する新たな法律を制定するムハンマド・ビン・サルマン皇太子の大胆な計画を実証するものだ。

だからこそ、王国によるこの決定は歴史的なのだ。

アスマ・I・アブドゥルマリクは、アラブ首長国連邦の公務員で、ジェンダーや開発問題に関心を持つライター。ツイッター: @Asmaimalik

 

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