ジェッダ:サウジアラビアと米国は6月4日、スーダン紛争が8週目に突入し、戦闘が激化する中、スーダンの紛争当事者の両将軍に停戦協議を改めて促した。
サウジアラビア外務省によると、スーダン正規軍と準軍事組織の即応支援部隊(RSF)の代表団は、停戦協議が先に破綻したにもかかわらず、ジェッダに留まっているという。
サウジアラビアと米国の調停委員は、「紛争の両当事者に対して、恒久的な敵対行為の停止を目指し、新たな停戦に合意し、実際に履行する」ことを求めたという。
同省は、サウジアラビアと米国は、代表団の間で正式な協議を再開することを強く望んでいると伝えた。
また、サウジアラビアと米国は今後もスーダン国民に対するコミットメントを堅持するとも声明は伝えている。
同省によると、ジェッダにいるスーダン紛争の当事者双方の代表団は、毎日交渉を続けている。
声明によると、「話し合いでは、人道支援を促進することと、ジェッダでの協議が再開される前に当事者が取るべき短期的な措置について合意に達することに焦点が当てられている」という。
さらに、「調停委員は正式な協議を再開し、スーダン民間人を保護するために5月11日のジェッダ宣言に基づく義務を履行しなければならないことを両当事者に思い出させる用意がある」という。
5日間の停戦延長は、紛争が沈静化する兆しは見られないまま、6月3日に正式に失効した。
米NGO「武力紛争地域事件データプロジェクト(ACLED)」によると、これまでに1,800人以上が死亡、国連によると、120万人が避難し、42万5,000人以上が国外に避難しているという。
RSFは6月4日、首都ハルツーム北部でスーダン軍が「RSF陣地に対して大胆な空挺攻撃を開始」した後、戦闘機を撃墜したと主張した。
スーダン軍関係者はAFPに対し、中国製のジェット機がハルツーム北部のワディ·セイドナ基地付近に墜落したのは「技術的な不具合」によるものだと語った。
目撃者らは、炎を上げながらハルツームの南から北に向かって飛行する航空機を見たと報告している。
別の目撃者は、ハルツーム東部のRSFの陣地に空爆が行われ、民間人の死傷者が出たと報告している。
首都ハルツームでの戦闘により、広範囲にわたる損壊と略奪、医療サービスの崩壊、停電と断水、食料供給の減少が生じている。
首都から離れた西部の辺境地域であるダルフール地方でも死闘が繰り広げられている。同地方は、今回の紛争以前から長期にわたる騒乱と大きな人道的課題に直面している。