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国際社会はイランの核装備による反抗姿勢に行動を

26 Jun 2020
イラン・ブシェール州ブシェール市の南東17キロにあるブシェール原子力発電所。(ロイター)
イラン・ブシェール州ブシェール市の南東17キロにあるブシェール原子力発電所。(ロイター)
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今週、イランの政治家や国営報道機関は、国際原子力機関(IAEA)が先日発表した報告書およびイランの核ファイルが国連安全保障理事会(UNSC)に送られる可能性に大きな関心を寄せていた。

タスニム通信によると、イランのモハメド・ジャバド・ザリフ外相は、国連安保理を関与させないよう欧州列強に警告したとのことだ。イランの核ファイルが国連安保理に送られれば、イランは核拡散防止条約(NPT)から離脱することができると彼は述べた。エッテラアト紙は「ザリフ外相:国連安全保障理事会に送られた場合、イランは強い決断を下すだろう」との見出しで、ザリフ氏の発言を引用した記事を掲載している。

NPTの目的は、核兵器と兵器技術の拡散を防ぐとともに、核エネルギーと技術の平和的利用を促進することである。また、世界全体の核軍縮を目指している。イランはNPT加盟国として核施設の公開やIAEAへの協力を求められている。協定の条文は、「条約の非核武装国は、核エネルギーが平和利用から核兵器やその他の核爆発装置へ転用されるのを防ぐため、保障措置を受け入れることを約束する」としている。

テヘランがNPTを離脱すれば、核施設や研究開発に関する情報を公開する必要がなくなり、必要に応じて核兵器を追求できるようになる。

とはいえ、ザリフ氏によるNPT脱退の脅しは、イランの核問題をUNSCに報告しないようEUに圧力をかけるためのレトリックである。イランはこれまで、NPTに加盟することで多くのメリットを享受してきた。その一つは、平和的な目的のために最新の核技術を共有できることである。第二に、イランはNPTを極秘の核活動の隠れ蓑にしている。テヘランはNPTに加盟することで世界的な正当性を獲得する一方で、密かに核の野望を追求しているのである。過去20年間で多くの秘密の核施設が発見されているが、テヘランはNPTの下で義務づけられているIAEAへの報告を怠っていた。

科学国際安全保障研究所の信頼性が高い2018年の報告書は、テヘランが2000年代初頭に核兵器の製造を計画していたことをこのように説明している。「イランは5つの核弾頭を製造することを意図しており、それぞれの核弾頭は10キロトンの爆発力を持ち、弾道ミサイルで送達することが可能であった……アーカイブから入手可能な別の文書は、イランが2003年頃までに5つの核兵器を設計・製造するという目標を達成するため立てた計画に関する初期の考察を提供している」

イランの核ファイルに疑問が上がっている要因の一つは、IAEAがテヘランの核装備による反抗姿勢に対する懸念を強めていることだ。3月にIAEAは「イランの3ヶ所で、未申告の可能性のある核物質と核関連活動に関連した多くの疑問点を確認」している。同機関のラファエル・グロッシ事務局長は「(ウランの)痕跡が見つかったという事実は非常に重要だ。国際的な監督下になく、その起源や意図が不明な核活動や核物質の可能性を意味している」と述べた。

ザリフ氏によるNPT脱退の脅しは、EUに圧力をかけるためのレトリックである。

マジッド・ラフィザデ博士

IAEAは今月、イラン政権が現在、イラン核協定の通称で知られる「包括的共同行動計画(JCPOA)」のすべての制限に違反していることも明らかにした。イランの指導者たちは、JCPOAの条項を破ったのは2018年に一方的に離脱した米国が最初だと主張することで自分たちの核合意違反を正当化している。しかし、イランはトランプ政権がテヘランに制裁を再発動する前から協定を破っていた。例えば、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は2018年の国連総会での演説の中で、イランが「秘密の核兵器プログラムのための大量の機器や材料を保管する秘密の原子力倉庫」を持っていることを明らかにしている。イランの指導者たちは、その核倉庫とは実際には単なるカーペットの清掃施設であると主張していたが、IAEAの査察官によって現場から放射性ウランの痕跡が検出された。

世界の安全を守るために、国際社会はイランの警告に屈してはならない。テヘランは長い間、空虚な脅しを発して世界に要求を受け入れさせてきた。例えば、1月にイギリス、フランス、ドイツがJCPOAの紛争解決メカニズムを発動した際、イラン外務省は次のように直接警告を発した。「ヨーロッパ諸国が、公約を守り、イランに制裁解除の恩恵を与えるのではなく、紛争解決メカニズムを悪用した場合、彼らは以前から知らされていたような結果に備える必要があるだろう」

核協定の署名者には、テヘランの核装備による反抗姿勢を報告し、国連安保理に核関係文書を送る義務がある。

マジッド・ラフィザデ博士は、ハーバード大学で学んだイラン系アメリカ人の政治学者。Twitter@Dr_Rafizadeh

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