リヤド:パキスタン、レバノン、スーダンの脆弱なコミュニティーが、サウジアラビアの人道支援機関・サルマン国王人道援助救援センター(KSrelief)による援助の恩恵を受けていると、サウジ通信(SPA)が報じた。
KSreliefはパキスタンのギルギット・バルティスタン地域のグピス・ヤシン地区で514個の冬用バッグを配布し、洪水の被害を受けた地域の最も過酷な状況にある家族3598人を支援した。
今回の配布は、2023年から2024年にかけてパキスタンでシェルター資材と冬用バッグを確保・配布するプロジェクトの第2段階の一部である。
またこのプログラムは、サウジアラビアが世界中の困窮している人々や国々を支援するために実施している救援活動の一環である。
レバノンでは、2023年の冬物衣料配布プロジェクトの第2段階として、北部の街トリポリとアルサルおよびアシュ・シューフ地域のシリア難民とホストコミュニティーに対し、1289枚の買い物券を配布した。これは「2023年冬物衣料配布プロジェクト」の第2段階の一部として実施された。
このクーポン券によって、難民やホストコミュニティーの脆弱な立場にある人々は、指定された店舗で冬物衣料を購入できる。
こうした支援は、サウジが世界中の脆弱で困窮している人々に対して施している、人道支援プロジェクトの枠組みの中で行われている。
KSreliefは最近、スーダンのジャジーラ、ナイル川、白ナイル、北部各州にある7つの主要病院において、小児と成人の集中治療室、救急部門、外科部門を総額500万サウジアラビア・リヤルで整備するための協力協定を市民団体と締結した。
この協定は、リヤドのKSrelief本部で同センター運営・プログラム担当のアハメド・ビン・アリ・アル・バイズ総監督補佐によって署名された。
同協定は、救急機器や麻酔器、人工呼吸器、自動注射器、バイタルサイン監視装置、集中治療用ベッド、手術用ベッドなどの医療機器を、700万人に質の高い医療サービスを確保できる特定の部門に提供することを目的としている。
この支援は、人道危機に陥っているスーダンの保健部門を支援するという、サウジの取り組みの一環である。
2015年の発足以来、KSreliefは175の現地、地域、国際的なパートナーと協力し、94カ国において64億ドル以上に相当する2625件のプロジェクトを実施してきた。
KSreliefの報告書によると、支援の大部分はイエメン(43億ドル)、シリア(3億8400万ドル)、パレスチナ(3億7000万ドル)、ソマリア(2億2700万ドル)に対して行われた。
なおKSreliefのプログラムは、食糧安全保障、保健、衛生、シェルター、栄養、教育、通信、物流をその対象としている。