岩井文男駐サウジアラビア大使の任期が終わりを迎える。同大使は外交および文化面で大きな成果を残した。
2019年に任命された岩井大使は、現在、エジプト大使としての新たな役割に就く準備を進めている。
岩井氏はサウジアラビアに駐在していた間、サウジアラビアの経済多様化と石油依存度の低減を目指す戦略的イニシアティブ「ビジョン2030」に沿った複数の主要プロジェクトに関して担った。
サウジアラビアの指導者たちと緊密に協力し、技術、再生可能エネルギー、インフラ開発などの分野における日本の支援を促進した。
同大使の、日本からの投資を促進する努力は、特にロボット工学、AI、持続可能なエネルギープロジェクトにおける先進技術と専門知識の導入につながる合意を生み出した。
岩井大使は、岸井文雄元首相と林芳正元外務大臣のサウジアラビア訪問に関して担った。
また、岩井氏は外交と同様に文化の大使としても活躍し、日本の芸術、料理、伝統芸能を紹介する数々のイベントをサウジアラビアの観客に紹介した。
文化交流に重点的に取り組んだことで、人と人とのつながりが強まり、相互の尊敬と理解が深まった。
また、サウジアラビアの学生が日本に留学できる奨学金プログラムや交換留学制度を奨励し、若者の交流を促進することにも力を注いだ。
岩井大使は、サウジアラビアの建国記念日、第1次サウード王国建国記念日、ラマダン、さらにはイード・アル・フィトルやイード・アル・アドハーを祝うアラビア語のビデオメッセージを長年にわたりソーシャルメディアで発信し、広く知られていた。
岩井大使は、サウジアラビア王国に赴任する前は、駐イラク大使を務めていた。
1984年に京都大学法学部を卒業後、外務省に入省。 内閣府国際平和協力本部事務局長などを歴任し、2020年9月より外務大臣官房付。
イラク赴任中は、現地の人々との活動や生活スタイルを取り入れるなど、岩井氏は人気を博していた。