
ディーマ・アルクデール
ジッダ:あるモロッコ人の若者が徒歩と自転車で28カ国を横断する4年間の旅の末、ついにサウジアラビアに到着し、ハッジ(メッカ巡礼)に間に合った。
ソーシャルメディアで広く共有された動画の中で、グラーム・ヤシンは徒歩と自転車で数年を費やした後、約7ヶ月前にサウジアラビアに到着したと述べた。彼がこの旅に出発したのは、2017年1月のことだった。
「ハッジを行うため、自分の足で4年間旅してメッカに到着しました」と、ヤシンは述べた。
サウジのメディアでパーソナリティを務めるアブドゥラマン・アルムタイリは、このモロッコ人旅行者が滞在しているアブハーを訪れて彼を歓迎し、その物語を共有した。
「あなたに会うためにはるばるやって来ました。あなたは私たちのゲストであり、王国の全ての家庭のゲストです。迎えることができ、とてもうれしく思います」と、アルムタイリは述べた。
アルムタイリはヤシンの目標に感銘を受け、彼の旅を楽にしたいと考えた。アルムタイリは26kgのバックパックと自転車を後ろに積んだ車を運転して、ヤシンが寝泊まりしている場所を見にやって来た。
ヤシンは個人的な持ち物と調理用具でいっぱいの小型テントで寝ている。
彼は今年ハッジを行うことを計画していたが、パンデミックのために目標を延期しなければならなかった。そして涼しくて自然が美しいアブハーに滞在することに決めた。
「王国は私たちの健康を守るため、今年の巡礼者の数を制限しました」と、ヤシンは述べた。「だから南に来て、自分の時間を楽しむことに決めました。ここは気候がすばらしいですから。この辺りがこんなにも美しいとは予想していませんでした」と、彼は付け加えた。
「預言者モハメッド(彼に平安あれ)の旅をたどり、メッカからメディナまで自分の足で歩きました。メディナに到着した頃には、パンデミックが王国にも及んでいました」
「王国では毎日あたたかいもてなしを経験しました」と、このモロッコ人は述べた。
アルムタイリと彼のグループはヤシンが快適に滞在できるようにしたいと考え、十分な物資を積んだトレーラーハウスを提供して彼を驚かせた。
グループは彼のためにアラビアコーヒーを作って伝統的な歌を歌い、サウジアラビアでの滞在をお祝いした。ヤシンはこの祝賀会を記録し、主催者たちに感謝を述べた。
この祝賀会に参加したアルムタイリのグループのあるメンバーは、「私たちがこんなにも早くアブハーに来た理由は、あなたの物語に心を打たれたからです。何か贈り物もしたいと考えています。来年のハッジの費用を世話させていただきます」
ヤシンは感激し、喜びに泣いた。
この旅行者は母親に電話し、来年のサプライズについて話した。「素敵なニュースがあります。サウジの友人たちが来年のあなたのハッジの旅を世話してくれます」と彼は言い、彼女はこれまでにメッカを訪れたことが一度もないと付け加えた。
アルムタイリと彼のグループはヤシンと彼の家族のハッジの願いを叶えることができ、大喜びした。