
アラブニュース
ジッダ:サウジアラビアのある製造工場では、GEデジタルのデジタルトランスフォーメーション・コンサルタントとして働く工場でただ一人の若いサウジ女性が指揮をとっている。
ラワン・アブハレドさん(23歳)は、未来あるサウジの若いエンジニア達に、たとえ部屋にただ一人の女性だったとしても恐れることはないのだと、道を開いている。
「たぶん私はサウジ国内で最初に工場に入った女性の一人だと思います」とアブハレドさんは話した。「この業界でサウジの女性エンジニアを代表するような存在でありたいと思います。周囲の人たちが『もっと女性を雇わなきゃな』と思ってくれるように。常にそんな思いを持っています」と続けた。
アブハレドさんは、サウジアラビアに限らず世界中で、工業界がどれほど男性に支配されているかのかを知っている。「私が米国で最初にソフトウエア開発の仕事に就いた時、自分は部屋の中に居るごく少数の女性ソフトウエア開発者の一人でした。今は、部屋に他の女性はいません。」
アブハレドさんは変化をもたらすことに熱心だ。仕事もそれに関連しており、会社のコスト削減と生産性向上を支援するデジタルソリューションを提供することに情熱を燃やしている。
「今日は、事務所を出て現場作業で学んでいます。対人スキルの一つとしてクライアントと対面する仕事になります。だから、自分の成長が迫られる状況にあるんです。特にお客様とのやりとりに関してですね。私一人が現場にいるこの地域の人間なので、米国にいる(GEデジタルの)チームとしては顧客先に出向くのは私に頼らざるをえません。そして、このことが私を技術面と対人面の両方のスキルを磨いてくれています。」
米国のバージニア工科大で学び、システム工学の学位を取得したことで、彼女は女性としてどれほどのことができるのかという思いを感じ取った。アブハレドさんはサウジ学生クラブの副会長の選挙に立候補し、80年間で初めて、女性としてその地位を獲得した。
アブハレドさんは、多くの女性が寄ってきてどんな感じかと尋ねられた事や、周囲の女子学生に与えた衝撃の大きさに大変驚いたという。「学生クラブの副会長ですよ。そんなことにさえ、女性たちは元気をもらえたんです。」
子供の頃、アブハレドさんは医学の道に進みたいと思っていた。「大きくなるにれ、それほど生物の成績は良くなくて、物理や数学の方に強くひかれてる事に気づいたんです。だから、工学の方が自分には向いていると思いました。」
GEデジタルでの現在の仕事には二つの側面があると強く感じるそうだ。それは技術と人だ。「数学や問題解決など専門家としての自分と、ソーシャルネットワークや人と向き合うことが大好きな自分がいます。」
アブハレドさんの父親は彼女をあらゆる場面で支えてきた。父親は工学エンジニアだったが、その仕事は二人が共通して関心を持つ大切なものとなった。「私たちは結構似てるんです。父は多国籍企業で影響力のあるリーダーになったので、私もその足跡をたどりたいと思っています。父は私が小さかった頃から一歩一歩あゆむ私を支えてきてくれました。」