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サウジアラビアの警察、ジェッダの墓地爆破犯の捜索を開始

サウジアラビアの警察は2020年11月11日、爆発があったジェッダのイスラム教徒以外が埋葬される墓地に通じる通りを閉鎖した。(AFP通信)
サウジアラビアの警察は2020年11月11日、爆発があったジェッダのイスラム教徒以外が埋葬される墓地に通じる通りを閉鎖した。(AFP通信)
アル・エフバリヤ(Al-Ekhbariya) TVは、ジェッダの墓地周辺の映像を放送し、状況は安定していると伝えた。(アル・エフバリヤ)
アル・エフバリヤ(Al-Ekhbariya) TVは、ジェッダの墓地周辺の映像を放送し、状況は安定していると伝えた。(アル・エフバリヤ)
ジェッダの墓地の攻撃で負傷したギリシャ領事館職員の健康状態を確認するジェッダの知事。(国営サウジ通信)
ジェッダの墓地の攻撃で負傷したギリシャ領事館職員の健康状態を確認するジェッダの知事。(国営サウジ通信)
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12 Nov 2020 06:11:12 GMT9
12 Nov 2020 06:11:12 GMT9
  • 毎年行われている戦争記念行事で外国人外交官を標的にした爆発が起き、2人が負傷した
  • メッカ地域の当局は、ジェッダの墓地での事件を「卑劣」と表現した

Rawan Radwan

ジェッダ:サウジアラビアの警察は水曜日、ジェッダで行われた戦争記念式典に出席する外国人外交官を狙った爆発を受けて、犯人の捜索を開始した。

Khawajat墓地で行われていた第一次世界大戦の終結を記念した休戦記念日の式典で、フランス領事の演説中に爆発が起こり、少なくとも2人が負傷した。

「演説の最後に爆発音が聞こえました。最初はよく分かりませんでしたが、自分たちが標的だと分かりました。私たちはパニックになり、2回目の爆発があるのではないかと恐れていました」と目撃者のNadia Chaayaさんはフランスのテレビに語った。

サウジアラビア人警察官とサウジアラビア在住のギリシャ人警察官が爆発で軽傷を負った。サウジアラビアの治安部隊はすぐに現場を封鎖し、市の中心部のすぐ南にあるこの墓地につながる道路を通行止めにして捜査を始めた。

メッカ地域の当局は、攻撃を「卑劣」で「失敗」したと表現し、ギリシャの領事館の職員とサウジアラビアの警備スタッフがジェッダのフランス領事館によって開催された追悼の日の式典中に負傷したと発表した。

サウジアラビア政府関係者はアラブニュースに、事件は捜査中で、間もなく発表があると話した。

爆発が起きた墓地は、市の南部、ジェッダの中心街に近い場所にある。墓地の管理は毎年、欧米の領事館により交代で行われている。

「フランスを含むいくつかの領事館が参加し、ジェッダにあるイスラム教徒以外が埋葬される墓地で行われていた第一次世界大戦の終結を記念する恒例の式典が今朝、IED(即席爆発装置)攻撃の標的となり、数人が負傷した」とフランス外務省は発表した。

「記念式典に参加していた大使館は、この卑劣で完全に不当な攻撃を非難する」と同省は付け加えた。 

「罪のない人々へのこのような攻撃は恥ずべきものであり、正当化する理由はまったくない」と、式典に参加した5か国の大使館は共同声明で述べた。

リヤドのフランス大使館は、ジェッダの領事館の警備員が10月29日に刺され、同じ日にナイフを振り回した男が南フランスのニースの教会で3人を殺害したことを受け、サウジアラビア在住のフランス国民に「最大限の警戒」を行うように促した。

UAEは事件への反応で、「卑劣な攻撃」と呼んで非難する声明を出し、安全を確保するためのすべての措置においてサウジアラビアと連帯し同国を支持すると発表した。

エジプトは「ジェッダの墓地を標的とした残忍な攻撃」を非難し、サウジアラビアが安全を確保するために取るすべての措置で同国を支持すると述べた。 

水曜日の式典に関与していたフランス、ギリシャ、イタリア、イギリス及び米国の大使館は「卑劣」で不当な攻撃を非難した。 

これらの大使館はまた、「初期対応にあたって現場の人々を助けた勇敢なサウジアラビア人」に感謝し、「サウジアラビア当局がこの攻撃を調査し、加害者を起訴するにあたり」、サウジアラビア当局に支援を行うことを約束した。

イスラム協力機構(OIC)、ムスリム世界連盟(MWL)、アラブ議会も攻撃を非難した。 

MWL事務局長のシェイク・モハメド・ビン・アブドル・カリム・アル・イッサ博士は「この卑劣で他に類のない攻撃がそれ以上の意味を持つことはなく、悪意に満ちた犯罪者だけがこのような攻撃を行うことができる」と述べた。 

アル・イッサ氏は、負傷者のために心からの祈りを捧げると締めくくった。

UAEのフランス領事館は水曜日に声明を発表し、事件で数人が負傷したことを発表した。

「フランスはサウジアラビアのジェッダでフランス総領事館が主催する11月11日の記念式典中にまたしても攻撃の標的となった。この攻撃で数人の負傷者が出た」と同領事館は述べた。

UAEのフランス大使館はUAE当局と緊密に連絡を取っており、双方が「それぞれの地域社会の安全を高い水準で確保することに全力を傾けること」を続けると発表した。

声明は加えて、大使館及び総領事館が人々に対し、観光客や在住外国人のコミュニティが訪れる場所を旅行するときは特に、自制心を持ち、常に警戒するよう繰り返し求めているとした。

ギリシャの外務省は声明で次のように述べた。「我々は、第一次世界大戦の終結を記念してジェッダのイスラム教徒以外が埋葬される墓地で行われた式典を標的とした本日のテロ攻撃を断固として非難する。ジェッダの総領事館に勤務し、式典に参加する総領事館の職員に同行していたギリシャ人警察官が負傷した」

ジェッダの墓地の攻撃で負傷したギリシャ領事館職員の健康状態を確認するジェッダの知事。(国営サウジ通信)

「入院している警察官は健康状態も良く、危険な状態ではない。総領事館とリヤドにある我々の大使館が彼の支援にあたっており、総領事館と大使館はサウジアラビア当局と継続的に連絡を取り合っている。一日も早い彼の回復を祈っている」

「我々はまた、サウジアラビア当局が当初から示してくれた支援と同情、そして事件の捜査への取り組みに対して、心からの感謝の意を表明する」と同省は付け加えた。

ジブチのDya-Edine Said Bamakhrama駐サウジアラビア大使は、攻撃を非難し、負傷者の一日も早い回復を願った。  

「我々は負傷者の一刻も早い回復を願う。そして、栄光あるサウジアラビアの偉大な地位に影響を与えることのないすべての卑劣なテロ行為に対し、サウジアラビアとの絶対的な連帯を表明する」とBamakhrama大使は述べた。 

サウジアラビアのEU代表部は声明で、サウジアラビアに加え、代表者が式典に参加していた国に対する支持と連帯を表明した。 

「我々はこれらの国々と共に、平和的な記念式典に出席している罪のない人々に対するこのような卑劣な攻撃を非難する。我々は負傷した人々が迅速に回復することを望んでいる。現場で処置を行ったサウジアラビアの救急隊に感謝し、事件の迅速かつ徹底した捜査と加害者の起訴を期待している」と同代表部は声明で述べた。

英国のジェームズ・クレバリー中東・北アフリカ担当大臣は「サウジアラビア当局がこの攻撃を捜査し、この卑劣な行為の責任者を起訴することを全面的に確信している」と述べた。

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