
ハラ・タシュカンディ
リヤド:サウジアラビア人権委員会(HRC)は、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)との新しいコラボレーションに向けて詳細な計画を用意している。3日、リヤドのザ・リッツ・カールトンホテルで開催されたイベントで、中東・北アフリカ地域(MENA)では初となる内容のコラボレーションの概略が説明された。
イベントでは、2つのイニシアチブ:報告およびフォローアップのための国家メカニズム(NMRF)および国家勧告監視データベース(NRTD)をテーマとしたワークショップが開かれた。2つのイニシアチブは共に、サウジアラビア人権委員会と国連人権高等弁務官事務所の間で署名された覚書の骨格をなすものだ。
システムには、説明情報、統計データ、インタラクティブマップが含まれる。データベースは、サウジアラビアにおける人権状況の進歩の評価を可能にする。
イベントのオープニングでサウジアラビア人権委員会のアワッド・アルアワッド委員長が、イニシアチブの重要性を強調するとともに、サウジアラビアがそのような思い切ったイニシアチブを導入した最初の国になったことも強調した。
「データベースを活用すれば、サウジ人権委員会は人権に関する国際メカニズムからの勧告の実施を監視しやすくなります」とアルアワッドは語った。
サウジアラビア国連常駐調整官のナタリー・フスティエは、サウジアラビアがイニシアチブをとり、同国の人権メカニズムの改善に取り組んでいることを称賛した。
「サウジアラビアがさまざまな国際人権メカニズムからの勧告を監視するために先進的な手法を採用していることをうれしく思います。国連が掲げる持続可能な開発目標とサウジアラビアの『ビジョン2030』の結びつき強化につながります」とフスティエは語った。
国連人権高等弁務官事務所を代表してクリスティーナ・ミッキーは、ワークショップの開催と国家勧告監視データベースの導入について、サウジアラビア政府に感謝を表明した。
さらに、サウジアラビアが国連の前回のUPR(普遍的・定期的レビュー)の対象になったことに触れた。
「ちょうど1年前、UPRの第3サイクルで対象となったサウジアラビアは、182項目の勧告を完全に受け入れ、31項目の勧告を一部受け入れました。サウジアラビアはこれまで600項目以上の勧告を受けています」とミッキーは説明した。
サウジアラビア人権委員会は、サウジアラビアの国内外で人権分野における国家能力の強化に取り組んでいく。このプロセスには、国連および国際機関のメカニズムを含む専門的なトレーニングプログラムの準備、開発、および実施が含まれる。
国家勧告監視データベースは、サウジアラビア政府機関が確実に人権条約を履行し、同国の人権状況に関する年次報告書を作成し、国際人権条約への関心を高めるために努力しているか監視することで、サウジアラビア人権委員会を支援することになる。
サウジアラビアは、国連が認める197か国のうち人権条約機関への報告書の提出を誓約している36か国の1つ。