
ロージェンベンガシーム
リヤド:例年より寒い冬が訪れ、コロナウイルスの感染拡大により多くの国が再度ロックダウンを発令する可能性を検討している状況で、サウジアラビアの人々はソーシャルディスタンスを保ちながら、リラックスして楽しめる屋外のオープンスペースに注目し始めている。
サウジアラビアでキャンプはカフスタと呼ばれている。カフスタでは、人々は日々の忙しさを忘れる為に様々なダンスや、料理、ゲームを昼間から夜中まで楽しむ。
リヤドから離れた郊外に位置する、ワーディハニーファが近頃冬を楽しめる場所の一つとして若者や家族の間で人気を博している。
ワーディハニーファはイスラム以前の時代ではワーディアルイルダとして知られていたが、当時その一帯に定住していたバニハニーファ族に因んで後にワーディハニーファと改名された。
ワーディハニーファの北西から南東120kmを横断する渓谷は、昔はゴミ捨て場であった。それが今では水が流れ、緑が生い茂りハイキングやピックニックが出来る場所として整備されている。果樹園や牧場を望む美しい景色を楽しめる場所として観光客からも人気が集まっている。
ディルリーヤ門開発局の最高経営責任者ジェリーインゼリロ氏は「ワーディハニーファは人々が生活に必要なもの(水、食べ物、いざという時の為の避難所、日陰)が全て揃っているからこそ人気の場所なんだ。」とアラブニュースに語った。彼は「ワーディハニーファは長い間、人々が歴史を築き、家族を育み、共に繁栄してきた場所であったが、人々はそれが当たり前の事だと考えるようになってしまった。」と続けた。
ワーディハニーファ都市開発の一端として来年にはいくつかの新しい観光地をオープンさせる予定であるとの事だ。
「数万本のやしの木植え、大きな公園を整備する予定です。さらにウォーキングトレイルやジョギングトレイル、カフェやレストラン、動物園などの娯楽施設もオープンさせる予定です。 ワーディハニーファはたくさんの事が経験出来る、最高に楽しい街になりますよ。」
ワーディハニーファをよく訪れるアフナンアフメドは、「ワーディハニファは大人数でも楽しめる街ですよ。」と言った。
「最近、私は友達と一緒によくワーディハニーファに行っています。特に少し肌寒い気候の時によく行きます。私たちは大人数でものんびり出来て、事前にしっかりとした予約をしなくとも気軽に遊びに行けて楽しめるような場所をずっと探していたんです。ワーディハニーファは特に、コロナウイルスが蔓延し人々が自由に海外旅行へ行けなくなって、ほっと一息つけるような場所を求めるようになってから注目され始めたと思います。」
特定のエリア内では、テーブルやクッションを借りて利用出来るというサービスが提供されている。渓谷を見下ろし、リヤドの地平線を遠くに望めるオープンエリアは日々の忙しさを忘れてリラックスしたいという人にはうってつけの場所に違いないだろう。