• サウジアラビアの皇太子がアルウラにおけるGCC サミットで開会演説を行う

以下の文はサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子がアルウラにおけるGCC サミットで行ったスピーチの全文です。

「慈悲あまねく慈愛深きアラーの御名において、

アラーを讃えよ、そして我らの大預言者ムハンマドに祝福と平安がありますように、またその家族と朋友にもありますように。

我が兄弟たち、国王王妃両陛下、そして皇族の皆様、

平和とアラーの慈悲があなたがたにありますように。

二聖モスクの守護者サルマン・ビン・アブドゥラジズ国王に代わり、皆様方を第二の祖国サウジアラビア王国へお迎えすることができ、嬉しく思います。アラーの神が引き続き我々の善意と協力を発展させ、我々の共通の利益を達成させてくださり、我々の人民への奉仕と、地域の安全および安定の強化を実現させてくださいますように。

国王王妃両陛下並びに皇族の皆様、

我々は今年、湾岸諸国の統一行動において重大な役割を果たした二人の偉大なる指導者　　カブース・ビン・サイド国王（オマーン）とサバーハ・アル＝アフマド首長（クウェート）を失いました。過去数十年にわたって湾岸協力会議（GCC）を支援してくださった彼らの偉大なる努力に敬意を表し、サルマン国王はこのサミットを（カブース国王とサバーハ首長のサミット）と名付けるようお命じになり、彼らの魂の上にアラーの神の御慈悲が注がれることを祈るものです。また、ハイサム・ビン・ターリク・アル＝サイード国王とナワーフ・アル＝アフマド・アル＝サバーハ首長が引き続きそれぞれの国における発展・成長・繁栄を拡大し、湾岸諸国の統一行動を支援していく上で大きな成功を収められるようお祈りいたします。

故サバーハ・アル＝アフマド首長が先導しナワーフ・アル＝アフマド首長によって引き継がれた「溝に橋をかける」努力に対し、我々は多大なる感謝の意を表したいと思います。同じく、アメリカ合衆国および共に貢献した全関係者の努力にも敬意を表すところです。これらの努力によって「アルウラ文化宣言」が出来上がり、このサミットで調印され、それによって湾岸、アラブ、イスラムの国々の団結と安定の重要性を確認し、我々の国々と国民の間の友好関係並びに兄弟愛を強化して、国民の希望に寄与することになるはずです。

今日我々には、この中東地域を強化し我々を取り巻く課題に立ち向かうために、共に手を取り合って努力していくことが何よりも必要とされています。我々の課題の最たるものがイラン政権の核プログラム、弾道弾ミサイルプログラム、破壊的妨害プロジェクト、さらには中東地区の安全と安定を脅かすようなイラン並びにその代理人たちによるテロおよび派閥主義的活動による脅威です。これらの行為に対して我々は国際コミュニティに呼びかけ、我々の地域および国際社会の平和と安全を脅かすこれらのプログラムやプロジェクトをやめさせるために真剣に働きかける必要があります。

国王王妃両陛下並びに皇族の皆様、

GCCは我々加盟国の間で、信仰、民族的類似性、それに我々の国民に共通する運命といった共通要素で結ばれた特別な関係を基礎として設立されました。その見地から、高尚なる目標とこの会議の土台を支える基盤を実現し、発展を継続させ、あらゆる分野における統合を達成させる必要があります。そのために、我々はサルマン国王のビジョンを指針としてGCC加盟国間の統合を強化していきます。これは第36回会期の最高会議で承認されたことであり、最高会議は過去数年間その内容の実践の進展具合を実際に目撃しています。さらに、そのビジョンを達成させる上でまだ残されている段階を完了させる努力を一層強化することが重要です。

サウジアラビア王国の確固たる継続的政策、将来設計、そして大胆な開発ビジョン（サウジアラビアのビジョン2030）では湾岸協力会議の統一と団結を最優先としており、その上でアラブ・イスラム諸国の協力関係を強化し、我々の国と地域の安全と安定と繁栄を促進していきます。

最後に、アラーの神が我々の歩みを導いてくださるように、そして

アラーの神の平和と慈悲と祝福が皆様方にありますように、お祈りいたします。」

SPA