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GCCサミットで湾岸諸国の絆が強まり、分断された家族が喜ぶ

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、アルウラで開催されたGCCサミットで、カタールとの関係を修復する合意は、湾岸諸国、アラブ諸国、イスラム諸国の間の連帯と安全保障の重要性を強調するものだと語った。(画像:Bandar Algaloud/サウジアラビア王室)
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、アルウラで開催されたGCCサミットで、カタールとの関係を修復する合意は、湾岸諸国、アラブ諸国、イスラム諸国の間の連帯と安全保障の重要性を強調するものだと語った。(画像:Bandar Algaloud/サウジアラビア王室)
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06 Jan 2021 06:01:01 GMT9
06 Jan 2021 06:01:01 GMT9
  • サウジアラビアはアルウラで開催される第41回GCCサミットを前に、カタールとの間で行っていた陸・海・空の国境閉鎖を解除した
  • 3年間の国境閉鎖で分断された家族は、ソーシャルメディアで発表を祝った

Rawan Radwan

ジッダ:サウジアラビアが3年間の外交危機を終わらせる合意の一環として、カタールとの間で行っていた陸・海・空の国境閉鎖を解除したというニュースが流れて以来、湾岸地域のソーシャルメディアにはこれを祝う歓喜の声が殺到している。多くの人にとって、この話は非常に個人的なものだ。

火曜日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、アルウラで開催されたGCCサミットで、カタールとの関係を修復する合意は、湾岸諸国、アラブ諸国、イスラム諸国の間の連帯と安全保障の重要性を強調するものだと語った。

火曜日の早い時間にアルウラ空港で行われた皇太子とカタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アル・サーニー首長の公の場での抱擁は、2017年以来初めて行われたカタールの指導者によるサウジアラビア訪問を完成させるものとなった。

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、火曜日に歴史的都市アルウラのマラヤホールでカタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アル・サーニー首長との会談を行った。(画像:Bandar Algaloud/サウジアラビア王室)

何百もの分断された家族にとって、婚姻と血縁の絆が国境を越えて結ばれている湾岸地域特有の社会構造を考えれば、サウジアラビアとカタール間の国境閉鎖が解除され、渡航が再開されたことの重要性を誇張することはできない。

ソーシャルメディアには、危機が和らいだことを喜ぶ男女や子どもたちが踊る動画が投稿されている。多くの人が、近い将来、国境の向こう側の愛する人たちとの再会を楽しみにしていると語っていた。

ある動画では、カタールの少年が電話で父親と話しながら興奮してジャンプしている姿が見られた。2人は笑いながら再会の約束を交わし、少年の顔には喜びの涙が見えた。「ヤッラ(さあ)行こう」と少年が言うと、父親は「すぐに準備をしなさい、息子よ」という趣旨のことを答えた。

カタールのサッカークラブ、アル・ドゥハイルSCのフォワード、イスマイル・ムハンマド氏( @soom3a70 )も同じように幸福感に浸っていた。母親が今も暮らすメッカで生まれ育った同氏は、最新の事態の進展についてSNS上で喜びを表した。「いいニュースだよ、お母さん、すぐに会えるよ」と同氏は投稿した。

同様のシーンは、2017年以来、分断された他の多くの家族メンバー間でおそらく見られた。2018年にカタール人の夫と結婚した22歳のサウジアラビア人のサラ・アブドルハキム・アブドラさんは、今では自由にサウジアラビアに渡航できるようになった。

「私は国境閉鎖解除のニュースで昨夜遅くに夫に起こされました」と彼女はアラブニュースに語った。「言葉になりません。私の感情を言葉で表現することはとても難しいです。私は長い間、実家のあるジッダに戻る簡単な方法を見つけようとしていました」

コロナウイルスのパンデミックのためにGCC諸国内で空の旅が制限されているにもかかわらず、先月アブドラさんは、カタールの家族の支援を受けて、ジッダの愛する人たちを短時間訪問することができた。しかし、その旅は、彼女と1歳になった娘の両方にとって、遠回りで疲れるものだった。

「空港から別の空港に移動し、何時間もトランジットで待つことは、そんなに簡単なことではありません。結婚してから父や兄弟に会ってなかったので、やはり旅をした価値はありました」と彼女は話した。

火曜日にカタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アル・サーニー首長を連れて歴史的都市アルウラ周辺を案内するサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子。(提供写真)

生まれて初めての海外での新婚生活に適応しなければならなかったサラさんは、実家の家族に会えないことは簡単なことではなかったと言う。妊娠中は、両親や兄弟が家族に生まれた最初の孫娘にいつ会えるかわからなかったため、分断による苦痛はさらに顕著になった。

出産予定日の少し前に、母と末の妹と再会したが、家族全員での再会には3人足りなかった。彼らが側にいてくれてほっとしたものの、訪問した2人は1か月以内にサウジアラビアに帰らなければならなかったため、彼女の喜びはすぐに終わった。

「誰にも経験してほしくないような、想像を絶する困難なことでした。結婚して最初の数か月も辛かったですが、母を必要とする時に母が側にいないことが一番辛かったです。しかし、それは今ではすべて過去の話です。素晴らしい時間はすぐに来ます」と彼女は話した。

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Twitter@Rawanradwan8

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