
ラワン・ラドワン
ジッダ:サウジアラビアは法制度を抜本的に改革して、一貫性の欠如を排除し、判決を迅速化し、国の司法機関の効率を上げようとしている。
改革の中心となるのは、人事法、民間取引法、裁量刑罰法、証拠法の4法案である。
新法は、裁量を排除し、判決に一貫性をもたせ、監視構造の信頼性を高め、責任説明を明確化するものであるとモハンマド・ビン・サルマン皇太子は述べた。
判決が一貫していないことで明確さを欠き、それが多くの人々、特に女性たちに苦痛を与えてきたと皇太子は述べた。「適用可能な法律がないために、判決に一貫性の欠如が生じ、事実や実際の行為と照らし合わせるべき原則の明確さを欠くことにつながってきた」
それにより、法文に基づかない裁判が長期化する結果を導いた。加えて、民間や企業に向けた明確な法的枠組みがないために、順守すべき義務が曖昧になっていた。
これは多くの個人や家族、特に女性にとって辛い状況であった。またこれが、一部の人々に責任回避を許すこととなった。今後このようなことは起こらないだろう」
これまでの司法判決法法案は、社会のニーズや期待を十分に満たしていなかったと皇太子は述べた。新たな法案は、閣僚会議に提出して審議を受けた後、諮問会議に送られ、今年中に最終決定が下されることになる。
サウジは近年、立法環境の発展に大々的に取り組んできたと皇太子は述べた。その目的は、権利を保護し、公正と透明性の原則を定着させ、人権を守り、持続可能な発展を実現させることであった。
新たな法案は、イスラム法の原則と矛盾しない方法で、国際的司法慣行や基準を取り入れたものだと王子は述べた。
最高司法評議会会長であり法務大臣であるワリド・ビン・モハンマド・アル・サマアニ博士は、新たな刑法は刑事事件における司法の適用を強化することになると述べた。
説得力ある法原則と現代的な法的慣行に基づいており、犯罪をその性質、規模や結果、各事件に適用可能な刑罰などにより様々に分類している。
サウジのディマ・アル・シェリフ弁護士は、この改革は「判決制度の標準化という前代未聞の取り組み」であり、特にそれは家族法関連で意味を持つとアラブニュースに語った。「これまでは多岐にわたる無制限の裁量が判事に許されてきましたが、もうそれとは決別です」
現在は、事実も状況も実質的に同じ事件であっても、その判決は事件ごとに大きく異なることが多いと彼女は述べた。この改革は「大きな役割を果たし、女性たちだけでなく、社会全体に力を与えるでしょう」と彼女は述べた。