

ラワン・ラドワン
ジッダ—- サウジアラビアの公共・民間の両部門は、女性の技能と経歴の強化を促進するため、研修や専門養成プログラムに投資してきた。女性のエンパワメントの概念は、営利と非営利の別を問わず、王国のほとんどの団体で注目を集めるようになった。
女性が労働に参加するかどうかという議論は過去のものだ。今、未来が目の前にある。
女性の労働者を支え、権限を与える取り組みが進められているため、女性たちは研修、再教育、能力向上の政策によって真に能力を発揮することができる。ケンブリッジ英語辞典によれば 、「再教育」の意味が、労働者に別の仕事をするための新たな能力を身につけさせる過程もしくは別の仕事をする方法を他者に指導する新たな能力を身につける過程であるのに対し、「能力向上」とは、新たな技能を身につける過程もしくは新たな技能を労働者に身につけさせる過程である。
労働力に女性を取り込むサウジアラビアの強力な取り組みは、民間・政府の両部門で専門性を高める手段を多くの人々に提供してきた。新たに焦点となっているのは、職務内容と一致し、その技能を高めることのできる人材の採用だ。これは、変化と成長を続ける王国の雇用状況において非常に重要な戦略である。
ディリヤゲート開発局(DGDA)のダニエル・アトキンスCMOはアラブニュースに対し、「以前の仕事であれ、ここサウジアラビアであれ、私は常に女性のエンパワメント政策を行ってきました」と語った。
「私のチームの成功はそのまま私の成功に反映します。私にとっては、サウジアラビアに来て新たな女性の指導者世代を刺激することが成功の基準です」とアトキンスCMOは話した。
王国では、労働者の情熱、エネルギー、やる気を引き出しつつ、女性の指導者を養成することが決まっている。アトキンスCMOは、DGDAの使命も同様であると話した。
アトキンスCMOが育てた人材の一人がこの会社のコミュニティ管理のアソシエイト・ディレクターにまでなった。ディリヤで生まれ育ったアハラム・アル=ツナヤンは、DGDAのコミュニティエンゲージメント部門で仕事をしており、女性だけの職場の一員であることを誇らしく思っている。
以前の仕事であれ、ここサウジアラビアであれ、私は常に女性のエンパワメント政策を行ってきました。
ダニエル・アトキンス、ディリヤゲート開発局CMO
アハラム・アル=ツナヤンはアラブニュースに対し、「どのチームメンバーも強く、信念があり、ほとんどが新卒であるにもかかわらず、非常に働き者です」と話した。
DGDAは、接客、文化、遺産、観光の分野で発展してきました。アル=ツナヤンは、会社はそれぞれの新入社員のスキルセットに焦点を当て、適した部門に配置していると説明した。現行の再教育の実践が成長の機会を増やし、業績を伸ばし、会社に競争力を持たせている。
女性の雇用でDGDAが重要な役割を果たし、サウジアラビア政府の職員の40%以上は女性である。それだけでなく、女性労働者の新しい役割を組織内にさらに創出しているため、マーケティングチームのメンバーの半数以上が女性だ。可能性を示し、ハイペースで仕事をこなす職員は、経歴を積む一助となる指導者養成プログラムの参加者として選ばれる。一方、技能向上のため、職員を部門間で移動させることに注力している。
アトキンスは、まだ新人労働者である研修生や若い新卒者に対し、情熱を傾けることができる仕事に取り組むように助言している。
どのチームメンバーも強く、信念があり、ほとんどが新卒であるにもかかわらず、非常に働き者です。
アハラム・アル=ツナヤン
アル=ツナヤンは「熱意があれば、一日の終わりには能力が向上しているでしょう」と述べた。「若くて職場経験も積んでいない時に技能の開発をするためには、別の部門で別の指導者の下で仕事をする機会を得ることが、非常によい手段になるのです。また、自分の成長とその後の発展に適した場所を理解する機会にもなります。」
再教育・技能向上政策が継続的力となり、女性労働者が地位が上がっている。
テクラ・アルタラビはアル=ナハディ・メディカル社の倉庫の従業員として仕事を始め、たくさんの業務を担当していた。8年間の勤務を経て、今では倉庫のシフトおよびサプライチェーンのマネージャーとして女性だけで構成されたチームを率いている。
アルタラビは「他の皆と同様、私も叩き上げです」とアラブニュースに語った。
「ここでの勤務が始まってからずっと、会社は、入荷の処理、時間管理、書類作成、在庫作業場での様々な種類の研修を受けられるようにしてくれました。研修は大きく役立ってくれています。」
倉庫の医療流通部門は、2012年に女性9名で始まってから、サプライチェーン全体の様々な部門で女性80名が増えた。アルタラビの話によれば、従業員は可能な限り、様々な種類の研修プログラムに参加することを推奨されている。多くの従業員が研修内容を実践し、昇進している。
「私たちは皆、女性労働者として仕事に自信がついてきたという同じ思いを持っています」とアルタラビは話した。「私たちには力がついています。専門分野で技能を育ててきました。そして、従業員としての能力を高めています。」