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ドバイ万博サウジ館を独占でご案内

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01 Oct 2021 11:10:41 GMT9
01 Oct 2021 11:10:41 GMT9
  • 一般公開前からサウジ館は賞をいくつも受賞していた
  • 1万3千平方メートルの面積を持つ同館はUAE館に次ぐ第二の規模を誇る

レベッカ・アン・プロクター

ドバイ:  金曜日に一般公開されたドバイ万博会場にはサウジアラビアの伝統と文化を世界に披露する画期的な展示館がある。前夜にはスターが集う開館式が開かれていた。

斜めに建てられた展示館の空へと伸び続けるかのような長方形の外観は、まるで今にも飛び立とうとしているかのようだ。

地上6階までそびえ立ち、面積1,320平方メートルの傾斜したミラーリング・スクリーンが特色の王国館では、サウジアラビアの古くから続く文化と伝統、自然景観の美しさ、そして現代から未来へと続く同国の急速な発展・技術革新の粋が集って展示されている。

「この展示館はサウジアラビアの真の姿を披露する我が国の『世界への窓』となります」と2020年ドバイ国際博覧会サウジアラビア王国館最高責任者のフセイン・ハンバザザー氏はアラブニュースに対して語った。

英国のボリス・ミッカ・アソシエーツ(Boris Micka Associates)が設計した同館はサッカー場2個分に相当する13,069平方メートルという広大な面積を誇り、それは同万博においてUAE館に次いで第二の広さである。

「この建物は未来へと開かれた大きな窓のように広がり、国が誇る歓迎的な気質、豊かな歴史と伝統、古くから続く文化が詰め込まれています」とハンバザザー氏は続ける。 

同館は「サウジ国民の大きな野望と国家の限りなき精力、そして国家改造計画ビジョン 2030 が生み出す無数の機会を披露するもの」なのだという。

来館客は円形の水景施設があるなが階段を使って屋外テラスエリアへと降りるが、この装置は賞を取ったものだ。

そこから来館客は建物内に入り、大きさ68平方メートルのスクリーンに映し出されるサウジアラビアの自然の多様な景観に目を奪われることだろう。

これが技術を駆使して作り出された各階に広がる5つの生態系を訪れる旅の始まりであり、来館客は手付かずのままの海岸線、広大な砂漠、山岳地帯、多様な生物といった王国の自然の驚異へと導かれる。

館の最上階へと向かう来館客は、アルバルダニ渓谷リジャール・アル・マールのものや、アスィール地方伝統のフラワーフェスティバルのものといった様々な植物が植えられ、またはその情景が映し出される中を通り抜けるエスカレーターを昇る。

そのバーチャルな旅で来館客は、そびえ立つ山々や広大な渓谷で知られる大タブーク山地を通り、砂丘が延々と続くサウジアラビア南東部の「空白の地(Empty Quarter)」を抜け、そして紅海の透き通った海へと至る。

「サウジ館の設計と建築様式は展示される内容と同様に魅惑的で躍動感に溢れています。それは王国の美しさをまさに集約しているのです。より良い世界を作り上げるという大きな野心を体現する傑出した建築物ランドマークをサウジアラビアは作り上げたのです」とハンバザザー氏はアラブニュースに語った。

「サウジ館の設計は国家の過去と未来への希望を両方表現するものであり、訪れる人を美しい自然景観の探索へといざないながら、現在私たちが堪能するサウジアラビアを築き上げた豊かな歴史を教えてくれます」と同氏は続けた。

最上階には長い円状のテーブルの上に一つ、その他にもう一つ床から天井までの大きなスクリーンが設置されている。

その2つの画面で映し出されるのは、ディルイーヤのトライフ、アルウーラのヘグラ考古遺跡、ジッダ歴史地区、ハイール地方のロックアート、アハサー・オアシスといったユネスコ世界遺産を含む14の文化的情景が来館客を虜にする短編映画作品集である。

それは、多くがごく最近ようやく海外の来訪者に開放された眩惑的な王国の文化遺産への息を呑むかのよう感銘的な招待状なのだ。

近くには来館客がその他23箇所の王国内観光地を探訪することが可能な視聴覚ガイド機器が据え付けられている。その中には国家の伝統と持続可能な開発を体現するキディーヤ (Qiddiya)、ディルイーヤ・ゲート、サルマン王公園といった世界に先立つ大プロジェクトの数々が含まれている。

万博2020サウジ館に与えられた栄誉の数々には、世界で最も持続可能性に優れた設計に与えられる米国グリーン・ビルディング・カウンシル (USGBC)の LEED プラチナ証明書が含まれている。

また同館は、最長の最新式インタラクティブ水景施設、最大のLEDミラースクリーンディスプレイ、最大のインタラクティブ・ライティングフロア、という3つのギネス世界記録を保持している。

「豊かで多様性にとんだコンテンツを通じてサウジ館は、主体性・歴史・伝統に対する誇りの大切さを強調しながら、未来へのロードマップであるサウジビジョン2030の下での王国の現在ある本当の姿を映し出すユニークな体験を来館客に提供することを目指しています」とハンバザザー氏は付け加えた。 

「サウジ館は歓迎的で若く、多様性に富み、活気に満ちた未来志向のサウジアラビアを披露する旅を提供することでしょう」と同氏は続けた。

サウジ館は建物の構造物を超えて王国自体への旅へと来館客をいざなうのだ。

伝統と自然の観光を堪能し終わったら、来館客は様々な模様や色合い、光の描写で変化する特別仕様のインタラクティブな床の上の空間に浮かぶかのような30メートルの球体が現れるインタラクティブアートの展示「ビジョン」を鑑賞することができる。

最後にメインの建物のすぐ外部には、来館客が同館の歴史とその建造について知り、また世界中からさまざまな指導者たちが集まり協力関係を築き、サウジアラビアのインタラクティブ・デジタルマップで視覚化された投資機会について話し合うことができる案内所「ディスカバー・センター」がある。

ハンバザザー氏はこう付け加えた。「『正真正銘のサウジアラビアへの窓である2020年ドバイ国際博覧会サウジアラビア王国館へとあなた方を迎えることは光栄です』というのが世界の皆様に対する私たちのメッセージです」

この旅は最終的にギフトショップと、香りが立ちこもる王国各所からのコーヒーの陳列がそそり、ドバイの暑さ一時忘れされてくれるアイスクリームが買える、展示館独自のカフェSardにおいて終焉となる。

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