
理解の架け橋を築くことは、より強固な世界をつくるために役立つとバドル・ビン・アブドラ王子が国連の会議で語る
リヤド:科学、文化、芸術は国家間の対話とコミュニケーションを促す重要な柱であるとサウジアラビアの文化相は金曜日、国連の会議で語った。
パリで開催された第40回ユネスコ総会の演説で、バドル・ビン・アブドラ・ビン・ファルハン・アルサウド王子は、将来世代の成功と繁栄は国家間の文化的な繋がりの強さにかかっていると述べた。
フランスでサウジアラビアの代表団を率いたバドル・ビン・アブドラ王子は、サウジアラビアはサルマン王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子の指導の下、文化全般を人間の進歩にとって最も重要な基盤の一つだとみなしていると語った。
さらに、社会間に理解の架け橋を築くことは、異なる文化を持つ人々が相互依存する世界をより強固にするために役立つことを指摘し、サウジアラビアはそのためにユネスコ加盟国が協力して活動することを強く求めていると述べた。
「サウジアラビアでは、文化と芸術はビジョン2030の国家変革プログラムの重要な柱です。ビジョン2030は活気ある社会、盛況な経済、野心的な国家を構築するという目標を掲げています」とバドル王子は付け加えた。
そして、サウジアラビアはビジョン2030を通じてより良い未来に向かって「自信を持って」進み始めており、この改革によるポジティブな効果は教育、文化、芸術などいくつかの分野で現れ始めているとバドル王子は各国代表団らに説明した。
さらに、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の目標を達成するため、サウジアラビアは引き続き、ユネスコ加盟国の協働活動を推進していくという決意を繰り返した。国連のこの目標は、サウジアラビアのビジョン2030の目標と合致している。
「ユネスコ設立に関わった国として責任ある役割を果たすため、サウジアラビアはユネスコの1984年予算に大きな貢献をしました。また、この7月には、ユネスコの戦略的文化遺産保護プログラムと文化財保護に関する活動に資金提供するため予備的合意書に署名し、2500万ドル(9370万サウジアラビア・リヤル)を計上しました」
バドル王子は演説で、若者の教育と更生が人間性を育むことと共に、社会における文化の構築、進歩、促進のプロセスの基礎となるとサウジアラビアは考えていると述べている。
「私たちは、異なる文化に開かれた、より進歩したシステムを通じてこの取り組みを推進することを重視しています。社会の絆を強化し、国家間の平和への扉を開くことにつながるからです」
「サウジアラビアでは、国連の持続可能な開発の目標に沿ってこれを達成しようと努めてきました。非営利セクターと、我々が開発における重要なパートナーと考える他のセクターとの連携が重要だと考えているからです」と付け加えた。
国立非営利セクター開発センターの設立は、特に開発分野における文化セクター組織の役割を活性化し、拡大することを目的としているとバドル王子は述べた。
また、文化の発展と文化遺産の保全における社会的貢献を促すためのサウジ文化省の包括的な計画についても説明した。「人類の文明の宝、そしてそれが社会を形成し、私たちが誇りに思う文化的豊かさを育んできた秘密について全世界に知らしめるための機会を提供するためです」
バドル王子は社会の願望や希望を実現する上で、若者とその大きな潜在能力の重要性を強調し、サウジアラビアの未来を築くために若者の創造力と関与を支援する数々の取り組みを始めたと語った。
サウジアラビアはユネスコの「青年に関する業務戦略2014-2021」の計画や活動を強く支援しているとバドル王子は付け加え、人工知能が将来の開発の中核になると指摘した。
2020年3月、サウジアラビアは世界人工知能サミットを開催する予定である。これは、「データ及び人工知能の分野における国内外の様々な専門家や企業が全人類のために知識を交換する年次国際フォーラムである」と王子は述べている。
バドル王子は、ビジョンを実現するために加盟国に協力を呼びかけて演説を締めくくった。「私たちは準備を進めています。全人類のためにユネスコの目標を達成できるよう戦略を練り、より良い世界のために国家間の協力を進めていくつもりです」
SPA