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サウジアラビア西部地域でマンゴー栽培が隆盛

サウジアラビアは、ジーザーンなど、雨量の多さから土壌が他地域よりも肥沃になりやすい南部の数々の都市でマンゴーを栽培していることで知られる。(提供写真)
サウジアラビアは、ジーザーンなど、雨量の多さから土壌が他地域よりも肥沃になりやすい南部の数々の都市でマンゴーを栽培していることで知られる。(提供写真)
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10 Jun 2021 07:06:05 GMT9
10 Jun 2021 07:06:05 GMT9
  • 省は、安全な食品生産を支援するため、農業従事者に有機農業を促進している

ナダ・ハミード

ジェッダ:サウジアラビアの西部州は紅海沿岸に近いため、高温多湿の気候で知られている。この気候は、マンゴーをはじめとするおいしいトロピカルフルーツの栽培に向いている。

サウジアラビアは、ジーザーンなど、雨量の多さから土壌が他地域よりも肥沃になりやすい南部の数々の都市でマンゴーを栽培していることで知られる。一方でマンゴーは、クンフダやウムルイなど、国内西部・北部の広大な果樹園でも栽培されるようになっている。

クンフダには40万本を超えるマンゴーの木があり、市内の収穫高は、サウジアラビア国内の重要性の面でジーザーンに次いで2位を占めている。

クンフダ県内には2,700カ所以上のマンゴー農場があり、年間産出量は4万トンを超えている。

サイード・ビン・ジャララ環境・水・農業省メッカ支部長は、「当支部では、マンゴー、バラ、ハチミツなどの農産物を対象とした地域の農業祭の支援を強化することで、質が高く、経済的に栽培可能な作物を農業従事者に広める事業を行っている」と述べた。

さらに、「当省は、地域の農業従事者に技術支援を行い、マンゴーなどのトロピカルフルーツの栽培を支えている」と語った。

「国連食糧農業機関や複数の大学から、マンゴーの生産と栽培の発展に大きく貢献するトロピカルフルーツの専門家の招聘も進めている」。

マンゴーの栽培は50年前にクンフダで始まり、2010年以降は県内でマンゴー祭が10回開催されている。この催しは、農業従事者が作物を売り込み、国内の訪問者に紹介できる場として、開発と成長を促すことを目的に開かれている。

クンフダのマンゴー生産者でアル・ジャワール・マンゴー農場の所有者でもあるアリ・アル・アブダビ氏は、この分野で12年の経験を持つ。

アル・アブダビ氏はアラブニュースの取材に答えて言った。「穀物や野菜を育てる伝統的な農業は、私の先祖の生活の糧だった」。

「農業セクターにおける政府支援が発展し、意識向上プログラムが普及してから、この地域の気象条件がトロピカルフルーツ、特にマンゴーに理想的だと言われていることを知った」。

アルアサバレーのアル・ジャワール・マンゴー農場には320万平方メートルの農地が広がり、3万本のマンゴーの木が栽培されている。

アル・アブダビ氏によると、豊富な脱塩水、土壌の質、天候、そして絶え間ない丁寧な手入れがマンゴーの栽培と生産に影響を及ぼす主な要因だという。

サウジビジョン2030によると、環境・水・農業省は、安全で高品質な食品を生産できるよう有機農家を支援することで有機農業を促進している。その取り組みが環境と天然資源の保護にもつながる。

「われわれの農場は有機栽培転換プログラムに公式に登録されていて、現在、省が指名した有機栽培転換の専門会社の監督下にある」とアル・アブダビ氏は言った。

「これで、次の期間中に完全に有機栽培に移行できる段階に達しました」。

マンゴーは、完全な緑色から、黄金色、赤みがかった色、橙色などの明るい色までさまざまな色のものが見られる。この農場では、ヒンディー、ジャラン、トミーアトキンス、聖心マンゴーなど、さまざまな種類のマンゴーを年間60トン生産している。これらの種類は、強い芳香、甘く滑らかな果肉が特徴だ。

アル・ジャワール農場の作物は、目下「大成功」を収めている、と氏は語った。リヤド、ジェッダ、カシム、メッカ、タイフ、ハーイル、マディーナなどの国内大都市に出荷され、多くの青果店や食料品店に並んでいるという。

ウムルイのマンゴーの木

アラブニュースは、マルワン・アル・ジュハニ氏と彼の兄弟ナワフ氏が所有するウムルイ有数のマンゴー農場を訪れた。2人は栽培中のマンゴーを祖父から受け継いだという。

「この農場には、65年以上前に祖父が最初に植えたマンゴーの木が今もある」と、アル・ジュハニ氏はアラブニュースに語った。そして、マンゴーの木は少なくとも4年経ってからでないと収穫できないこと、年を重ねるほど良い果実が獲れることを付け加えた。

アル・ジュハニ氏の農場はウムルイ市の紅海沿岸からわずか10分の場所にある。近年は農場が観光地としても人気を集めるようになり、訪れた人は木々の間を歩き、マンゴーを収穫したり、その場で味わったりして楽しんでいるという。

マンゴーの成長には適切な給水が欠かせない。アル・ジュハニ氏は掘り抜き井戸を整備し、年間を通して水やりを行っている。その農場には400本以上のマンゴーの木があり、2人は過去マンゴー祭に何度か参加している。

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