
アラブニュース
リヤド:ナイル川のダム建設を巡り、エジプトとスーダンがエチオピアと対立する中、サウジアラビア政府は12日、エジプトとスーダンの権利を保護するため、同政府は両国を支援することを改めて表明した。
エチオピアは「大エチオピア・ルネッサンス・ダム」と呼ばれるこのダムに経済発展と電力発電の期待を抱いているが、エジプトはナイル川からエジプトへの水の供給が脅かされると懸念している。また、スーダンは、ダムの安全性と自国への水の供給を懸念している。
サウジ通信社が伝えたところによると、 サウジアラビア政府は国際社会に対し、この危機の解決策を見出すため、国際社会の仲介および、アフリカ連合とアラブ連盟との合意のもと、3国間の交渉を開始する明確な仕組みを見出すよう呼びかけた。
エチオピアの国営メディアによると、青ナイル川のこの巨大ダム建設プロジェクトは、現在その80%が完了しており、2023年には完全な発電能力を発揮し、アフリカ最大、世界第7位の水力発電所となる見込みであった。
エジプトとスーダンは、このダムの建設によって下流での貯水量が減少し、1959年に両国が締結した水資源の配分に関する条約に基づく、両国の「歴史的な水の利権」に影響が出ることを恐れていると主張している。本条約により、エジプトに555億立方メートル(BCM)、スーダンに185億立方メートル(BCM)の水資源が配分された。