• 世界防衛展示会はすでに展示会スペースの85％を出展者に割り当て済み。
• 100社以上のサウジ企業が出展の契約を済ませている。

サラ・グルブ

ロンドン：翌年の3月にリヤドで開催予定の世界的な安全保障イベントである世界防衛展示会（World Defense Show、WDS）は、サウジアラビアのGDPに5億サウジ・リヤルを上乗せし、5000の雇用を創出すると見込まれている。 

サルマン王の後援で開催される同展示会は、展示会に直接関係する企業や機関、そして地域のサプライチェーンに携わる人々に利益をもたらすだろうと、WDSのCEOであるショーン・オムロッド氏が、ロンドンで開催中の国際防衛・安全保障装備品展示会（Defenseand Security Equipment International、DSEI）でのインタビューで、アラブニュースに語った。 

翌年の3月6日に開催されるWDSによって、運輸、サービス、建設、防衛などの業種の雇用が促進されると見込まれている。

オムロッド氏は、WDSは国際社会と地域のサプライチェーンやサウジ国防省とを結びつける市場であり、直接間接を問わず、5000を超える地域の雇用をもたらすことになるだろう、と述べた。 

「今後10年で、どのくらいの雇用が創出されるかまだ算出されていませんが、地方経済に大きな影響がもたらされるでしょう」と、付け加えた。

また、WDSは、展示会に必要な製造、供給、技術の多くを調達できる地域のパートナーを見つけるのに熱心である、と述べた。 

同展示会の賛同者には、今週ロンドンで開催されているDSEI展示会のサウジ代表団の一部、サウジアラビア軍事産業（SAMI）やサウジアラビア軍事産業総局（GAMI）などの企業も含まれていた。

オムロッド氏は、DESI展示会初日から2日間で寄せられた反応は「驚異的」で、現時点で期待をすべて上回っていると語った。

英国防大臣から温かい歓迎を受け、サウジアラビアとの協力関係の重要性、特に航空宇宙分野における協力について協議した。

ベン・ウォレス英国防大臣は次のように語った。「両国は航空宇宙の分野において、40年から50年にわたる協調関係を築いてきました。そして、次の段階へ進むべき時が訪れました。今こそ、次世代のために、サウジの技術を用いて、サウジ国内で、サウジとイギリスの能力を結集させる時なのです。これは極めて重要で、絶対に必要であると考えています」。

ウォレス英国防大臣のこの発言は、DSEI展示会におけるサウジ王国のパビリオンのツアー中になされたもので、当時、駐英サウジ大使のハリド・ビン・バンダル王子が同行していた。

「すべての投資が実施された後に、サウジの人々は利益を得ることができるでしょう。非常にすばらしいことだと思います」と、付け加えた。「サウジは数十年前からの友人であり、将来においてもこの友好関係が続くでしょう」

世界防衛展示会はすでに展示会スペースの85％を出展者に割り当てており、100社を超えるサウジ企業が出展の契約を済ませている。

ロッキード・マーチン、BAEシステムズ、エアバス、ロールスロイスなどの大企業や、軍事力を誇示する他国の中でも、サウジ王国のパビリオンは、世界有数の重要な防衛展示会における最大規模のパビリオンのひとつだった。

「サウジの産業が現在のペースで発展していることが分かり、喜んでいます」と、サウジアラビア大使はアラブニュースに語った。「我が国は多くの雇用を創出し、経済を多様化させていますが、これは、サウジアラビアで見られる発展と、サルマン王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子がもたらした変化の表れなのです」

同大使は、この変化の表れは、世界規模での技術、雇用、産業の発展が将来にもたらされる良い前触れであって、「非常に誇らしく思っている」と、述べた。

WDSでは、次世代のサウジ防衛産業のリーダー育成を意図した「フューチャー・タレント・プログラム」など多くのプログラムが提供される予定と、CEOは述べた。 

他の出展者向けに用意されたプログラムには、「公式軍事代表団」、「KSA政府紹介」、「バイヤー紹介」、「投資家・被投資会社プログラム」があると、付け加えた。

オムロッド氏は次のように語った。「この展示会の計画と制作は2018年に開始し、完成までに3年を要しました。国王令により実施される展示会で、石油化学製品以外の産業部門を多様化させるビジョン2030の小規模プログラムのひとつです」