



ラハフ・ジャンビ
ジェッダ:水中でのとんぼ返り、回転、方向転換なら耳にしたこともあるだろう。だが、水面の上空でも同じことができる過激な新マリンスポーツが登場した。その名もフライボード。スポーツ愛好家を新たな高みへと連れていってくれる。
サウジアラビア市民は時代の先頭を走る超かっこいい新マリンスポーツに夢中だ。2012年にフランスの水上艇乗りフランキー・ザパタ氏が発明したフライボードは、推進力でボードを空中に押し上げて妙技や熟練の技を披露するハイドロフライト装置だ。適切なバランスと押し出す力があれば、ボードはユーザーともども水面を離れて空中に舞い上がる。サウジ人フライボードインストラクターがやり方を教えてくれる。
認定フライボードインストラクターのムサブ・フェレンバン氏は、ボードを収める深さと飛行できる広大な空間を備えている水域ならどこでも水上版ホバーボードの技を披露してきた。
「フライボードはサウジアラビア王国の新たなスポーツだ。自分で試してみたい人にも、演技を観覧したいだけの人にも大人気だ」とフェレンバン氏はアラブニュースに語った。
「インストラクターがその場で指導というするという条件下、だれでもこのスポーツを楽しめる。もちろんヘルメットやライフジャケットといった安全装備は必要だが。最も愉快で最も過酷なマリンアクティビティの一つだ」
フェレンバンはジェットスキーに乗ったことをきっかけに2009年にマリンスポーツへの情熱を抱くようになった。その後2017年にフライボードに出会い、恋に落ちた。フルガダとドバイで研修を受け、米国で認定されているフライボードの公認インストラクターになった。
「フライボードの演技をソーシャルメディアに投稿していたら、2カ月前にジェッダのウォーターフロント運営企業が目にして、連絡してきた。同社のアクティビティの一部として加わらないかというオファーを受け、以来ここで活動している」
「2カ月前にジェッダのウォーターフロントでフライボードを始め、ありがたいことに盛況を博している。これまで300人以上がトライし、女性や子供も希望した」
フェレンバン氏はソーシャルメディア、特にティックトックで活躍し、わずか4カ月でフォロワー数は30万人を超えた。「マリンスポーツの需要が高いことを示す最大の証拠だ」
水面の上空でホバリングする際のバランス感覚をつかむのに時間がかかるため、フライボードには敏捷性、体力、忍耐力がいくらか必要だとフェレンバンは強調した。ただし、だれにでも適しているスポーツだという。
30分コースのフライボードの料金は250サウジアラビア・リヤル(67ドル)だ。
「フライボードは楽しいアクティビティだと考えられており、30分以内で行うことができる。膝が圧迫されるので、それ以上長くはだれもできない。確かにカロリーは燃焼され体は引き締まるが、ジム通いのような定期的なスポーツ活動の代わりにはならない」
フェレンバンはジェッダのウォーターフロントとシャルキーヤでのサウジアラビア建国記念日の祝典、アシルのウォーターフロントオープン記念など多くのエキサイティングな式典に参加してきた。
「フライボードはエンターテインメントの要素があるスポーツで、スポーツ省はサウジアラビアの若者がオリンピックや国際スポーツイベントに参加する準備を整えることに注力している」
「飛んでみたい?やってみましょう」とフェレンバンは付け加えた。