
ラシッド・ハッサン
リヤド:キングサルマン人道支援・救援センター(KSRelief)は、イエメンの医療セクター支援計画を明らかにした。これはイエメンのハイ・リリーフ委員会(High Relief Committee)と共同で行われる。
「KSReliefは現在の人道的危機がイエメンで始まって以来、タイズ行政区域を含む全国へ支援を提供しています。」KSReliefメディアセンターがArab Newsへ語った。
「イランの支援するフーシ派民兵は、医療セクターも含め、この国のインフラに重大な損害を負わせてきました。この問題へ対処するため、イエメンの公衆衛生・人工省に当たるHigh Relief Committeeと連携したKSReliefは、公共と民間の両医療セクターを支援する戦略的計画を作成してきました」と同センターは述べた。「私たちのゴールはイエメンの全ての人々へ医療サービスを提供することです。流行病の蔓延削減や、設備と物資、薬、点滴製剤(IV)を備えた医療施設の設置を目指しています。」
KSReliefによると、同機関は慢性疾患治療に必要な透析液やその他の薬剤をイエメンへ提供している。
「300種の様々な医薬品、点滴製剤、透析液や医療物資を積んだ救援トラック5台が、80トンのコンボイを組んでKSReliefからタイズへ到着しました。同行政区域の医療サービス能力は、これにより強化されるでしょう。」と説明された。
KSReliefは、負傷者や怪我をしたイエメンの人々に国内での緊急処置を提供する。イエメンでの治療が不可能な人々は、サウジアラビアやその他地域内の国々へ輸送される。
同センターは、タイズでいくつもの医療プロジェクトを実施している。これは、アル=ソウラ病院へ装備や物資、医薬品を提供した支援も含む。同病院の整形外科部門へ提供された第一段階の支援費用は、それのみで315万米ドルに上った。
最近出荷された透析液がフーシ派民兵によって盗まれた時、KSReliefの迅速な動きでアル=ソウラ病院には代替品が提供された。KSReliefはまた、アル=ジョムホリー病院やその他のタイズ地域内の医療センターへも支援を提供した。
イエメン中の透析センターに対するKSReliefの支援は続き、半年分の医療物資を提供する第二段階が始まっている。イエメン全土の95件の医療施設へ、世界保健機関(WHO)との協力で燃料の分配も実施されている。
KSReliefのプロジェクトは医療セクターの多くの分野を対象としており、プライマリ・ヘルス・ケア、妊婦治療や小児科の医療プログラムがユニセフとの協力で実施されている。また、眼疾患に苦しむイエメンの患者にも治療が提供されている。後者プロジェクトの第一段階は現在完了し、第二段階が進行中であることが同センターから報告された。
なおKSReliefは、WHOとの共同プロジェクトでアル=ソウラ病院に酸素生成設備を提供し、ユニセフと共に5歳以下の子供たちへ予防接種プログラムを実施した。そして全国規模のコレラ治療と予防プログラムは、WHOとユニセフと合同で実施された。
KSReliefはまた、赤十字国際委員会(ICRC)との協力でタイズ、アデン、ムカッラーとサナアの義肢センターにも支援を拡大した。そして現在、タイズに新しい義肢センター設置を準備している。
「KSReliefは、イエメン全土へ医療サービスを行き渡らせるべく熱心に働いています。そして必要とする全ての人たちへ、包括的で公平な医療サービスを提供できるよう努力し続けます。」と同医療センターは語った。