ラシード・ハッサン
リヤド:ディルイーヤ現代美術ビエンナーレのシェフズ・テーブルは、コンセプチュアルな美食とともに、サウジの若者たちに料理の腕を披露する機会を提供している。
リヤド郊外の北西に位置するディルイーヤにあるシェフズ・テーブルは、様々な地域の本格的なサウジ料理に国際的な影響を与えようとする、気概に満ちた試みである。
格納庫のような店内は広く、シンプルで落ち着いた雰囲気だ。薄暗い室内にはほのかな照明が灯り、ダイニングテーブルと20脚の椅子が置かれている。壁には大胆なデザインが施されている。
このテーブルは、サウジアラビアの若手シェフたちのショーケースとなる。地元の食材を使った料理に挑戦し、代々受け継がれてきたレシピの物語を語り、これまでにないコンセプトの料理の数々を披露している。
シェフズ・テーブルに到着後は、ラウンジでしばらく待つ。その後、20人のグループは展示室となっている通路を通り、「秘密の扉」をくぐってテーブルへと案内される。
提供される創作料理は、同店の5つのコンセプトを反映している。「遠く離れて」「故郷」「米粒から始めよう」「ネガティブ・スペース」「ストリートフード・エリート」である。
これらの料理は、地元の食材を地元の農家から集め、農家と経済を支援するというアイデアを表している。また、ゲストに祖母の料理や伝統的な料理を思い出してもらうことも狙いだ。
シェフズ・テーブル・イベントマネジメントのオマー・ディアブ氏は、アラブニュースに次のように語っている。「シェフズ・テーブルのアイデアはユニークで、とてもクリエイティブです。これまでサウジアラビアでは行われたことがないものです」
「私たちは、5つのチームを代表する、さまざまな種類の地元のシェフを集めています。私たちは、20席の大きなダイニングテーブルを用意することを思いつきました。異なるグループが、その1つのテーブルに一緒に座り、ディナーを楽しむというものです。シェフのチームは2週間ごとに変わります」
新しいシェフのチームは、5つのコンセプトに沿ったメニューのアイデアをそれぞれ入念に検討します。その後食通たちが、2週間提供される、前菜2品、メイン3品、デザート2品からなる最終メニューを決定するのです。
サウジアラビア人のディアブ氏は、次のように語っている。「ありがたいことに、このような試みは王国では始めてですが、皆様から圧倒的な支持と好評を得ています」
シェフズ・テーブルは、昨年12月中旬にスタートした。「開始2週目から、毎週末は予約チケットが売り切れ状態です」と彼は付け加えた。