アラブニュース
スイス・ダボス: 世界経済フォーラムの会長は、「強力な」サウジアラビア代表団のダボスの年次総会への参加を歓迎し、サウジアラビアで行われている改革を賞賛した。
ジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム(WEF)のボルゲ・ブレンデ会長は、中東・北アフリカ地域のサミットが復活した場合、リヤドで開催することを検討していることも明らかにした。
ブレンデ氏は、アラブニュースの『フランクリー・スピーキング』(主要な政策立案者やビジネスリーダーへのインタビューを収録したビデオ番組)の司会者であるケイティ・ジェンセン氏に対して、「ダボス会議にはサウジアラビアから強力な代表団が参加しており、本当に感謝しています。外務大臣や財務大臣を含む7人の主要な大臣がダボス会議に参加しています」と語った。
元ノルウェー外務大臣であるブレンデ氏はサウジアラビアを定期的に訪問しており、訪問中に目の当たりにしたおもな変化の概要を述べた。
「私が初めてサウジアラビアを訪れた数十年前と比べると、現在のサウジアラビアの女性が置かれている状況は大きく異なっています」と、ブレンデ氏はアラブニュースに語った。
「運転する女性を見かけたり、ホテルやレストランに行くと女性が自然に社会の一員となっているのを見かけます。そして大学でも、学生の60%以上が女性であることがわかっています。これは非常に重要なことであり、私はこれが新しいリーダーシップを示していると思います」
サウジアラビアで進行中のその他の重大な変化の中で、ブレンデ氏は「経済の多様化、新しいテクノロジー、教育、技能への投資」が重要であると述べた。
「私は、エネルギー部門からの追加的な資源や収入を経済を経済の多様化のために投資して、非常に強固な政府系投資ファンドを構築することに非常に真剣に取り組む意欲があると見ています」とブレンデ氏は語った。
ブレンデ氏は、サウジアラビアで起きていることと、彼の母国であるノルウェーでの出来事に類似点を見出している。ノルウェーは政府系ファンドを使って教育や産業の環境改善に投資してきたのだ。
「これは、石油とガスの収益がピークに達する数年後を見据えた、非常に強固な基盤にもなります。その資金は多様化、教育、技能、インフラ、そしてサウジアラビアで起こるであろうグリーントランジション(環境配慮や持続可能性のある社会への移行)にも投資されるべきです」とブレンデ氏は語り、「現在の再生可能エネルギーと太陽光発電への投資は、他に類を見ないほど大規模なものです」と付け加えた。
この地域で進行中の経済的変化の中で、サウジアラビアが果たすべき役割について、ブレンデ氏は「サウジアラビアは今後数年間で、生産におけるバリューチェーンを高めていく必要があります。そこでは、生産により多くのテクノロジーが投入されます」と述べた。
さらに、「サウジアラビアにはまだ改善できる分野があります。税制とお役所仕事です。財務大臣がこの件について非常に真剣であることは分かっていますし、私たちはさらに協力していきたいと思っています」と付け加えた。
ブレンデ氏は、WEFがサウジアラビアに第4次産業革命センターを開設した1年前に、リヤドの世界経済センターを訪れたことを振り返り、「テクノロジーの面でも非常に大きな進歩が見られました」と述べた。
さらに、「次のステップとして、ジェンダーの平等の促進に向けた取り組みを行っています。また、スキルアクセラレーターという、現在教育システムに属していない人々のスキルを再教育して向上させる方法についてのプレイブックを用意しています。また、国の競争力を強化するための取り組みも行っています」と付け加えた。
ブレンデ氏は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって以来、初めて開催されたWEF年次総会の前夜に、『フランクリー・スピーキング』に出演した。このイベントが5月にダボスで開催されるのは今回が初めてである。
パンデミック発生の少し前の2020年1月、WEFは中東・北アフリカ地域のサミットをその年にサウジアラビアで開催すると発表していた。それが開催される可能性はまだあるのかと質問されたブレンデ氏は、「パンデミックに関する予測不可能なこと」のためにWEFは当初の会合をいずれも開催できなかったと答えた。
ブレンデ氏は今後について、「そろそろサウジアラビアに行ってもいい頃です。以前のように地域会議を再開すれば、それは明らかになります。私たちはリヤドにまた行くのをとても楽しみにしています」と述べた。
『フランクリー・スピーキング』の全エピソードは、こちらのリンクからご覧いただけます。