
ヘブシ・アル・シャマリ
リヤド:サウジアラビアは国連に対し、「あらゆる種類と形態の」ヘイトスピーチを非難すると伝え、寛容を促進し過激主義や暴力のあらゆる面と闘う努力を世界中で継続していることを再確認した。
サウジアラビアのコメントは、第1回「ヘイトスピーチと闘う国際デー」を記念して月曜日にニューヨークの国連本部で開催された国連総会の会合でなされたものだ。
国連サウジアラビア代表部の社会人道文化委員会の責任者であるスラファ・ムーサ氏は、この記念行事は「社会の団結や回復力に新たな局面をもたらした感染症、紛争、自然災害の影響に人類が苦しんでいる非常に重要な時期に行われている」と述べた。
彼女は、寛容が共存と文明創造の基礎であるというサウジアラビアの信念を明確にし、ヘイトスピーチとの闘いと暴力の放棄の重要性も強調した。
ムーサ氏は、サウジアラビアにはヘイトスピーチと闘ってきた実績があり、人々の間には生活様式や普遍的価値として頼もしい寛容があると述べた。
これらの考えを推進し社会へ浸透させるうえで、キング・アブドルアジーズ国民対話センターが重要な役割を担ったと彼女は述べた。
サウジアラビアに設立された過激主義対策グローバルセンターは、「ヘイトスピーチを阻止しその伝播を封じ込めるためのロードマップの実施に取り組んでいる」という。
この戦略には、メディアやSNSでの憎悪の源の抑止、ヘイトクライムの報告の奨励、ヘイトスピーチ対策における教育の役割の強化、協力の文化の育成が含まれる。
サウジ教育省は、平等の価値観と憎悪の拒否を取り入れ、イスラム学カリキュラムを作成するうえで寛容が主要な柱の一つであることを強調するため、学校カリキュラムにおける人権概念に関する文書を発表した。
ムーサ氏は、SNSの普及はテロ組織によるヘイトスピーチの促進と拡散に好都合な環境を作り出したと述べ、彼らの戦術を阻止するために国際的取り組みの強化と戦略的計画の作成が必要だと付け加えた。
キング・アブドゥラー・ビン・アブドルアジーズ宗教間・文化間対話国際センターは、対話の推進、共存の強化、多様性の尊重、多元主義の受容、国家間での市民権の共有の支援に取り組んでいるという。
サウジアラビアは今年、「宗教信者の間の共通の価値観」に関するフォーラムを主催した。このフォーラムは、世界の精神的指導者の間の協力と信頼の増進、節度と調和の奨励、寛容と平和を促進する取り組みの支援を目指したものだ。
「人種、宗教、思想に関する人々の間の違いは決して無くならないし、廃絶することもできない」と彼女は述べた。「ヘイトスピーチは他者を受容しないことに基づいている。他者に対する寛容と受容は、混乱、緊張、分断のない安定した安全な国際社会を作る唯一の方法だ」
湾岸研究センター文化プログラム責任者のゼイド・アル・ファディル氏によると、サウジアラビアは寛容の促進と過激主義の拒否において大きく前進したという。
同氏は、2005年のメッカ宣言は「寛容の言説とヘイトスピーチの削減を疑いなく確立し、それは最近ムスリム世界連盟が発表したメッカ文書において強化された」と述べた。
寛容の文化を強調したこの宣言は、イスラム協力機構の指導者たちや多くの知識人の賛同を得た。また、初めてイスラムの8宗派を認めた。