
アラブニュース
リヤド:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下は木曜日、同国の競争力を高めるための研究・開発・イノベーション部門の国家的展望と優先事項を発表したと、サウジ通信(SPA)が報じた
20年の長期的展望には、健康、環境持続可能性、エネルギーと産業におけるリーダーシップ、ビジョン2030に沿った未来の経済などの分野での発展が含まれている。
これらの目標を実現するために、研究開発および研究部門が再編され、プロジェクト・予算の配分や実績管理に加え法律・規制の基準を可能にするための、皇太子殿下がトップを務める高等委員会が設立されるという。
サウジアラビアはプログラム全体を通して、2040年までにこの部門での年間支出を同国のGDPの2.5%にすることを目標に、またそれによって2040年までにGDPに600億サウジリヤル(160億ドル)近くをGDPに上乗せすることを見込んで、イノベーションにおけるグローバルリーダーとなることを目指す。
またSPAの報道によると、このプログラムは科学・技術・イノベーションにおいて数千人の雇用を創出するという。
健康はプログラムを通して最高の優先事項とされており、デジタルヘルスケアや、バイオテクノロジーの進歩に基づいた最新の医薬品技術を世界に提供することに、最大のリソースが注がれる。
SPAの報道によると、国民の平均寿命を延ばすために「慢性疾患・非感染性疾患の根本的な治療方法」の発見を目指すという。
サウジアラビアは水不足の解消と食料安全保障の改善に取り組み、持続可能な海水淡水化などの手段による環境保全と水技術開発、および緑地による食料生産において、グローバルモデルとなることを目指す。
これは二酸化炭素回収や低コスト発電などの既存の技術と連携して行われる。
また、膨大な天然資源と世界有数のエネルギー供給国としての現在の優位性を生かして卓越したリーダーシップを維持しつつ、グリーン水素、太陽光、風力などの代替エネルギーの生産革新に取り組むという。
さらに、急速に成長する鉱業部門を持続可能な方法で発展させることに加え、石油需要の持続可能性を確保するための取り組みも行うとしている。