
アラブニュース
リヤド:世界銀行の予測によると、2022年のサウジアラビアの経済成長率は8.3%にまで加速するとされている。
経済成長率は2023年には3.7%、2024年には2.3%に落ち着くと見られている。
石油部門の2022年の生産高は15.5%増と予想されており、この経済成長の主要な牽引力となる。
一方、非石油部門も成長の継続が見込まれており、2022年は4.3%増と予想されている。
世界銀行は報告の中で、「サウジアラビア経済の成長は2022年になって加速している。
石油部門が強化されパンデミックの圧力が弱まる中、石油および非石油活動の成長が牽引している」と述べている。
また、ドル高、補助金や価格統制、家賃の安定などの結果、2022年の消費者物価指数は抑制されたまま2.5%前後で推移すると見られている。
中期的なインフレ率は平均2.3%になると予測されている。
世界銀行は、2022年の財政収支はGDPの6.8%の黒字を計上すると予測している。
これは9年ぶりの黒字で、石油収入の増加が牽引している。
サウジアラビアの2022年上半期の11%の経済成長は主に、21.6%の急成長を記録した石油部門に牽引されたと同報告は指摘している。
一方、非石油部門も上半期に6%成長を記録した。
サウジアラビアとウクライナおよびロシアとの間の貿易や投資の流れは弱いため、ウクライナ戦争長期化によるサウジアラビア経済への直接の影響は限定的だと同報告は見ている。
しかし、制裁の強化やサプライチェーンの混乱が生じれば、世界経済の予想以上の鈍化や輸入価格の上昇を通してサウジアラビアに悪影響をもたらす可能性があると同報告は警告している。
プラス面としては、エネルギー価格や生産量の上昇はサウジアラビアの対外・財政的地位をさらに強化すると見られる。
10月4日のS&Pグローバルの発表によると、サウジアラビアの非石油経済は拡大を維持している。
生産高と新規受注は上昇し、9月の購買担当者景気指数は56.6となっている。
10月にアル・ラジ・キャピタルが発表した予測では、サウジアラビアの実質GDP成長率は、2022年は前年比約8%、2023年は前年比3.1%となっている。
インフレ率予測は、2022年が2.6%、2023年が2.1%である。
9月にエコノミスト・インテリジェンスに掲載された報告では、サウジアラビアの2022年の経済は、中国やインドなどのアジアの大国、および西欧や北米の伸び悩んでいる経済国をしのぎ、最大の成長率を記録する見込みだとされている。
この報告によると、サウジアラビアの2022年のGDPは7.5%に達する見込みで、2011年以降最大の成長率になるという。