
アラブニュース
リヤド:サウジアラビアの監視・反汚職局(ナザハ)は、市民から賄賂を受け取ってその人物に有利な判決を下したとして、判事を現行犯逮捕した。
ナザハによると、メディナ地方の控訴裁判所に勤務するイブラヒム・ビン・アブドルアジーズ・アル・ジュハニ判事は、最終判決を求める市民から50万サウジリヤル(13万3031ドル)を受け取ったとして逮捕された。
ナザハのツイートによると、この判事はこの市民から合計400万サウジリヤル(106万4254ドル)を約束され、係争中の事件の最終判決を出すよう求められた。
「法律と規則に従い、前述の個人に対する法的手続きは完了している」という。
ナザハは、「公職を利用して個人的な利益を得たり、何らかの形で公共の利益を損なったりする個人に対する追求を継続していくとともに、汚職に対してゼロトレランスで法律を適用していく」と付け加えた。
この件に関して、リヤドの行政学研究所顧問で法学教授のオサマ・ガネム・アル・オバイディ氏はアラブニュースに対し次のようにコメントした。
「判事が収賄で逮捕された今回の件は、汚職を根絶するというサウジアラビアの決意を示している」
「これは、汚職を行った者は職業や地位に関係なく起訴と刑罰を免れないという皇太子殿下の発表を実行するものだ」
同氏は、サウジアラビアが公共の資産を守るために手を尽くしていること、また汚職が国の経済を毀損していることを指摘した。
また、これらの取り組みによって投資家が引き付けられ、サウジアラビアは世界における地位を高めるだろうと述べた。
2011年に設立されたナザハは金融や行政の汚職撲滅を目的としている。
その設立以来、政府高官および治安当局者を含む政府職員ら数百人を贈収賄や汚職の容疑で逮捕してきた。