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リヤド:サウジアラビア外務省は30日、同国で途中降機する乗客が入国ビザを取得できる電子サービスを開始した。
途中降機用のトランジットビザは、ウムラの実践、マディーナにある預言者のモスクへの訪問、サウジアラビア王国の観光を希望する乗り継ぎ客に同国への入国を許可するものだ。
このストップオーバービザにより、乗り継ぎ客は最長96時間の同国滞在が可能になり、これまでより多くの旅行者にサウジアラビアの比類なき歴史、文化、精神的な名所探索への道を開く。
新サービスは30日に発効し、乗客はサウディア航空とフライナスの電子プラットフォームからトランジットビザを申請できる。
申請は外務省の全国統一ビザプラットフォームに自動的に転送され、そこで処理される。即時にデジタルビザが発行され、電子メールで対象者に返送される。
途中降機用e-Transitビザは、サウジアラビアが大陸と大陸をつなぐ結節点としての卓越した戦略的立地から利益を得て、その地位を強化し、また入国者数が年間1億人に達することを通じて、同国のビジョン2030の目標達成に貢献する、と同省は説明している。
ビザは無料で、航空券とともに即時発行され、4日間のサウジアラビア滞在が認められ、有効期間は3カ月である。
旅行者が途中降機を最大限に活用できるように、カスタマイズ可能な24、48、72、96時間の旅程を策定し、ジェッダのアル・バラドの散策や、サウジアラビアに6カ所あるユネスコ世界遺産の1つ、ディルイーヤのアル・トライフ地区への訪問を促している。
アフメド・アル・カティーブ観光大臣兼サウジアラビア政府観光局理事長は、「新たなストップオーバービザは、観光部門の成長を育み、促進するというサウジアラビアの取り組みをさらに証明するものである」と述べている。
「レジャー、ビジネス、ウムラにかかわらず、ナショナルキャリアでサウジアラビアを通過する旅行者に開かれている。政府と観光エコシステムが引き続き協力し、サウジアラビアが世界有数の観光地に変貌を遂げるべく取り組んでいく」
一方、サウジアラビア政府観光局のファハド・ハミダディンCEOは、「本日のサウジアラビアのストップオーバービザ開始の発表は、官民一体となった協力の画期的事例である。2022年に、世界のトップ10路線のうち4路線が我が国の空港を発着し、旅行先としてのサウジアラビアの魅力を証明している」と述べた。
サウディアとフライナスの最高経営責任者も、このビザはサウジアラビアを東と西を結ぶ重要なハブに変えていく一つのマイルストーンであると述べた。
サウディアのキャプテン・イブラヒム・コーシー氏は、「これは2030年までに入国者数1億人を達成するという王国の戦略目標を支持するというサウディアのコミットメントを証明するものである。東洋と西洋を結ぶハブとしての私たちの地位を高めつつ、増加し続ける乗り継ぎ客に前向きな影響を及ぼすと確信している」と述べた。
「この新サービスは、乗客がウムラを実践し、主要な旅行先を訪れ、イベントに参加し、季節に応じたサウジアラビアの姿に触れることを促すだろう」
フライナスのマネージングディレクターを兼務するバンダル・アルモハナ氏は、「本日、フライナスは、サウジアラビアのナショナルキャリアが新ストップオーバービザの発行を円滑にするこのエコシステムの一部となることを誇りに思う。今回の出来事は、最終目的地に向かう途上でサウジアラビアでの最長96時間の短期滞在を希望する乗客にとって、手続きを緩和しスピードアップする歓迎すべき進展である」と述べた。