
アル・ムッカラー:サウジアラビア海軍の2隻の艦艇が5月7日、紅海に面した都市ポートスーダンから450人のイエメン人をサウジアラビアへと運んだ。これはサウジアラビアが避難作戦を開始して以来、最も多いイエメン人避難者数である。
スーダンのイエメン大使館によると、2隻のサウジアラビア船「アブハ」と「リヤド」が7日夜、450人のイエメン人を乗せてジェッダ・イスラム港へ向けてポートスーダンを出発した。
「サウジアラビアの同胞、イエメン政府、イエメン緊急委員会、および避難プロセスを完了するためにたゆまぬ努力をしてくださったすべての人々に心からの感謝と称賛を表します」とスーダンのイエメン大使館はソーシャルメディアに投稿した。
4月15日にスーダンの正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の間で戦闘が勃発して以来、数千人のイエメン人がスーダンで立ち往生している。
首都ハルツームから無事に脱出した何百人ものイエメン人が、イエメン政府による救助を待って、ポートスーダンのほんの数カ所の避難所に2週間にわたって押し込められている。
アラブニュースの取材に対し、ポートスーダンに足止めされた人々は、悪化する人道危機や、医療サービス、食料、金銭の不足、そして、2 つの宴会場に押し込められていることに不満を漏らした。
450人のイエメン人がポートスーダンを出発した後も、2,000人以上が避難の順番を待っており、避難を調整するイエメン緊急委員会には、紛争の影響を受ける都市で新たに避難を決意した人々から電話がかかってきている。
「ハルツーム周辺に居住するイエメン人家族から多数の電話がかかってきています」
学生活動家のアフィフ・アル・バラシ氏は、「彼らは当初、居住する地域では戦闘が起きていなかったため、そこで暮らしていこうと決めたのですが、紛争が続いていること、生活費が高いこと、サービスが乏しいことから、離れることにしたのです」とアラブニュースに語った。さらに、イエメニア航空がジェッダからイエメンの港湾都市アデンへ避難者の空輸を開始することも明らかにした。
アル・バラシ氏によると、イエメン人の母娘がハルツームからポートスーダンに脱出する途中、自動車事故で死亡した。
いち早くサウジアラビアの船に乗ってジェッダに上陸したイエメン人避難者は、陸路でアデンとマアリブに運ばれた。
イエメンの公式メディアによると、イエメン大統領指導評議会議長は6日、ポートスーダンからイエメンへの救助便を手配するようイエメニア航空に指示し、さらに立ち往生しているイエメン人を海上輸送でイエメンに運ぶよう政府に要請した。