• アマル・アメリア・ラクラフィ議員による昨年12月の訪問で、複数の協定が成立
• サウジアラビアは「観光業を開放するという明確な目標を持っている」と同議員

リヤド：中東に居住するフランス国民を代表する政治家が14日、リヤドを訪問する。医学教育と看護の分野におけるフランスとサウジアラビアの協力を促進することが目的だ。

「再生」（旧称：「共和国前進」）党所属の国会議員であるアマル・アメリア・ラクラフィ氏が、健康や女性の権利、教育の問題について話し合うため、各種機関の関係者と会談を行う。また、フランス人コミュニティーや実業界のリーダーらとも会う予定だ。

ラクラフィ議員は昨年12月、オリヴィエ・ベシュト欧州・外務大臣付対外貿易・誘致、在外フランス人担当大臣およびフランス企業数社の代表者とともにサウジアラビアを訪れた。

その訪問により、フランスの公共交通事業社であるRATPと民間企業のIdverdeおよびAmane Advisorsがサウジ当局とより緊密に連携するための契約と覚書に署名した。

ラクラフィ氏はアラブニュースに対しフランス語で次のように語った。「これらの取り決めは、アル・ウラー地域の開発支援を行うフランス・サウジ協力の一環です。RATPが署名した契約は、アル・ウラーの住民と訪問者にサービスを提供する、持続可能でインテリジェントな交通システムの開発を目的としています」

「Amane Advisorsと締結した覚書は、より持続可能な廃棄物管理に向けたサービスの現代化に焦点を当てており、Idverdeとの覚書はアル・ウラー地域の景観に関するものです」

サウジアラビアは「サウジ・ビジョン2030」における経済多角化計画の一環として、2020年までに年間観光収入を460億ドルに増やすという目標を設定している。また、アル・ウラーで見られるような考古遺跡や多様な景観の開発と促進に取り組んでいる

「サウジアラビアが宗教的な巡礼にとどまらず、観光を国際的に開放するという明確な目標を持っていることは明らかです」とラクラフィ議員は語る。

「観光ビザが用意に取得できる事実や、サウジの事業者が展開する広告キャンペーンを通じて、私たちはフランスからこのことを非常に具体的に目にしています。こうした観光業への意欲によって、必ずや多くの観光客を得ることになるでしょう」

サウジアラビアには500人以上のフランス語教師がおり、国内の15万人以上のフランス語話者に質の高い教育を提供する上で重要な役割を果たしている。サウジの公立学校におけるフランス語教育の再導入に向けた交渉も、現在最高レベルで行われている。

「フランス語教育の再導入が議論されていることを嬉しく思います」とラクラフィ議員。「これが実現すれば、我々の言語面での協力が一層深まるでしょう。ひいては、フランスとサウジの学術協力が強化される可能性も見えてきます。両国の関係を強化するために出来ることはたくさんあると、私は考えています」

近年、サウジアラビアで起きている社会改革について、ラクラフィ氏は次のように語った。「サウジアラビアを訪れるたびに、サウジ社会における女性の地位が大きく変わっているのを目にします。女性の権利の向上は、女性のエンパワーメントにつながる確かな一歩です。しかしそれ以上に、責任ある立場や、優れたコースを数多く持つ大学、メディアや企業のトップなどにおいて、女性の存在がますます目立ってきているのを実感しています」

「私は、ダイナミックな現代社会が女性なくして繁栄することはありえないと確信しております。同時に、変化が一夜にして起こるものではないことも承知しています。サウジアラビアがこの問題に関して、短期間で成し遂げられた進歩に敬意を表し、また奨励させていただきます」