
リヤド:24日、サウジアラビア外務省がカナダとの外交関係修復について発表した。
昨年11月にバンコクでアジア太平洋経済協力(APEC)フォーラムが開催された際、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とカナダのジャスティン・トルドー首相が話し合い、外交回復が決まった。
外務省は、関係修復を求める両国の思いは相互の尊重と共通の利益に基づいていると述べている。
今回の動きには、外交面で亀裂が生じる前の状態に両国関係を戻す意図がある。サウジは当時カナダ政府が内政干渉を行っているとみなし、2018年に関係がこじれた。
カナダ外務省はジャン・フィリップ・リントー氏のサウジ大使着任を発表した。同氏は直近ではドバイでカナダ総領事を務めていた。
サウジ外務省の声明では王国のカナダ大使の具体名には言及していない。
両国の緊張関係が高まった際、サウジは駐カナダ大使を召喚し、自国にいたカナダの大使を追放した。また、カナダへの新規投資を凍結して育英事業を停止したほか、国営航空会社サウディアのカナダ便もすべてストップした。
スティーブン・ハーパー元カナダ首相は「両国の国交回復は喜ばしい」とし、リントー氏の着任を祝福した。
ハーパー氏は「王国は長きにわたる地域のパートナーであり、私たちが多くの利益を共有している国の1つ」とツイートしている。
2018年にリヤドから追放されたカナダの元大使デニス・ホラーク氏は「王国は地域の重要国」と述べている。
同氏は「彼らと完全な外交関係を持つことで、高官レベルで私たちの声が届くようになるだろう。サウジアラビアではそうしたことが重要なのだ」とCBCで語った。
また、外交に影響を及ぼした国際関係省のツイートは「私の希望よりも厳しい」言葉づかいになっていたとも述べている。