
パリ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は6月19日、フランスの首都パリで行われたサウジアラビアの公式レセプションに出席し、2030年万博の開催地への立候補を発表した。
パリで行われたこのイベントには、2030年万博を主催する博覧会国際事務局(BIE)の加盟国179カ国の代表も出席した。
皇太子は、サウジアラビアの豊かな遺産と文化、そしてサウジアラビアとその首都リヤドの文化の奥深さを紹介するリヤド市王立委員会が開催した展示会を視察した。
この展示会では、2030年のリヤドのバーチャルな旅を体験できる。キング・サルマン国際空港への到着から始まり、スポーツ大通り、キング・サルマン公園、ディルイーヤ門、キディアといった最も著名なランドマークを巡ることができる。
19日の公式レセプションは、万博開催国の推薦手続きにおける重要な部分だった。その後20日と21日には、パリにあるBIEの本部で総会が開催される。
総会では、競合4カ国から提出された詳細な立候補関連書類が審議される。来年11月には開催都市を選ぶ投票が行われる予定だ。
サウジアラビアのほか、イタリア、韓国、ウクライナがそれぞれローマ、釜山、オデッサへの万博誘致を競っている。
現在は、2030年万博へ向けたプロジェクトが審査されている段階だ。その後、11月に開催される総会でBIE加盟国によって開催国が選出されることになる。
19日の公式レセプションには、サウジアラビア高官代表団、パリに拠点を置く国際外交団メンバー、ユネスコ加盟国の大使、主要な参加団体およびプロジェクトの代表、BIE加盟国の代表、フランス政府および民間部門の幹部クラスが参加した。
リヤドの立候補はすでにフランス国内で幅広い支持を集めている。アラブニュースとのインタビューでフランスの有力上院議員ナタリー・グーレ氏は、サウジアラビアの首都リヤドでの万博開催は「ビジョン2030の集大成」になると語った。
グーレ氏は、「これは無作為に選ばれた日程ではなく、プロジェクトに対応した日程です。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の強い意欲の下で実行されつつある、約束されてきた展望の集大成になるものです」と述べた。
「サウジアラビアを知らない人には違いがわかりませんが、20年間通い続けている私には違いがわかります。女性の役割にしても、外国人女性のアバヤ着用義務撤廃にしても、近代化にしても、音楽にしても、開放性にしても、観光にしても。リヤドやジェッダの街角を見れば、違いがよくわかります。あらゆるスポーツショップ、すべての音楽、解放された若者たちから、それは明らかです」
「この違いがわからないのは、誠意のない人たちだけです。または、この国を知らない人、固定観念にとらわれている人だけです」
アラブ世界研究所(IMA)の所長で元フランス文化大臣であるジャック・ラング氏は別のインタビューでアラブニュースに対し、リヤドは万博開催地として「賢明で先見性のある選択」だと語った。