
アラブニュース
リヤド:ジョー・バイデン大統領が率いる現在の米政権はサウジアラビアとの関係の見直しを模索しているものの、同国との関係の決裂は決して企図していないと、米国政府高官が述べた。
米国政府高官は、米国とサウジアラビアは「重要な利益」を共有していると、ポリティコに述べた。バイデン政権は、サウジアラビアを中東における枢要なパートナー国と看做し、イランによる攻撃からの防衛に努めるサウジアラビアに対する支援を言明している。
ワシントン・ポスト紙のコラムニストのジャマル・カショギ氏が凶徒化したサウジアラビア工作員たちに2018年にイスタンブールで殺害された事件についてのCIAの機密報告書が公表された後、この米国政府高官は上記のコメントをした。
同報告書の内容については、多数の憶測が公表に先立って交わされていたが、公表後は分析的に過ぎ実証性に乏しいとの評価が優勢となっている。
CNNの国際外交エディターのニック・ロバートソン氏は、「決定的な証拠は何も挙げられていない」と述べた。
イスラエルのジャーナリストでコメンテーターのバラク・デビッドは、「カショギ氏についての米国の機密報告書は分析が100%で新情報は0%だった。米国の諜報機関がサウジアラビアに対して持っている情報収集能力の程度がむしろ心配になってくる」と、Twitterに投稿した。
U.S. intelligence report on Khashoggi which is 100% analysis and 0% information raises real concerns about the quality of access U.S. intelligence agencies have in Saudi Arabia
— Barak Ravid (@BarakRavid) February 26, 2021
サウジアラビアでは、その一方で、虫垂炎の治療のために受けた外科処置が成功したムハンマド・ビン・サルマーン皇太子への支持を国民がソーシャルメディアで表明していた。
サウジアラビアのジャーナリストのアブドゥッラフマーン・アル=ラッシュド氏は、CIAの機密報告書に新事実は皆無だったとツイートした。同氏は、バイデン大統領が米国とサウジアラビアの関係を損なうであろうと考えていた人々は、「世界の仕組みについて無知」なのだと述べた。
بعد 48 ساعة من الدراما المسبقة صدر تقرير الاستخبارات الموعود عن #خاشقجي،
— عبدالرحمن الراشد (@aalrashed) February 26, 2021
ما كتب فيه كلام مكرر اما الجديد هو:
– ما قاله مراسل CNN التقرير ليس عن ادلة بل تقييم استخباراتي. قال لا يوجد smoking gun
– وورد في التقرير: ليس مؤكداً حتى الفريق المتهم كان في رحلة للتخلص من خاشقجي pic.twitter.com/XvKbgUIdIV
サウジアラビアのコラムニストであるサルマン・アル=ドサリ氏は、サウジアラビアの裁判所が下した判決を裏付ける内容のCIAによる機密報告書を公表したことで、バイデン米政権は高く評価されるべきだとツイートした。
تستحق إدارة بايدن الشكر والتقدير من السعوديين على نشر تقرير CIA بشأن خاشقجي… وضعت النقاط على الحروف… وانهت مزايدات رخيصة واتهامات طائلة بلا دليل واحد… وصادقت على نفس حكم القضاء السعودي بشأن … واغلقت باباً يسترزق منه الخصوم الواضحين والمتسترين!
— سلمان الدوسري (@SalmanAldosary) February 26, 2021
カショギ氏殺害で有罪を宣告されていた8人には、昨年9月、最終判決が下されている。
殺害への関与により、8人の内5人は懲役20年を言い渡された。残りの内1人は懲役10年、2人は懲役7年となった。この判決について、カショギ氏の遺族は、「公正で抑止効果」があるとコメントしている。