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FXの新歴史ドラマ『SHOGUN 将軍』 真田広之は主演のみならず制作にも貢献

『SHOGUN 将軍』は、真田広之プロデューサー演じる武将・吉井虎永の物語を描く。(提供:Disney+)
『SHOGUN 将軍』は、真田広之プロデューサー演じる武将・吉井虎永の物語を描く。(提供:Disney+)
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28 Feb 2024 07:02:35 GMT9
28 Feb 2024 07:02:35 GMT9
  • この歴史ドラマは中東地域のDisney+でストリーミング配信中

シャマ・クリシュナ・クマール

ドバイ:FXの最新作『SHOGUN 将軍』は、封建制度が存在していた1600年代の日本を舞台にした、ジェームズ・クラベルによる1975年のベストセラー小説の最新の映像化となる。1980年代の人気ドラマシリーズ『将軍 SHŌGUN』では、西洋の主人公ジョン・ブラックソーン(当時はリチャード・チェンバレン、今作ではコスモ・ジャーヴィスが演じる)の視点から物語は描かれていたが、『SHOGUN 将軍』ではそれが大きく異なる。

現在、中東地域のDisney+でストリーミング配信されている新たな『SHOGUN 将軍』でも、ジャーヴィス演じるブラックソーンは十分に活躍しているが、共同クリエイターであるジャスティン・マークスとレイチェル・コンドウ夫妻は、
日本人キャラクターを中心に物語を進めたいと強く考えていた。

『SHOGUN 将軍』でジョン・ブラックソーンを演じるコスモ・ジャーヴィス。(提供:Disney+)

『SHOGUN 将軍』は、本作プロデューサーを務める真田広之演じる武将・吉井虎永が、覇権を狙う五大老と敵対し、命を賭けて戦う物語である。ある日、近くの漁村に謎のヨーロッパ船が漂着、その英国人航海士ジョン・ブラックソーンは、虎永に勝機をもたらし得る、そしてブラックソーン自身の敵の強大な影響力を壊滅し得る秘密を携えていた。

やがて、虎長とブラックソーンの運命は、二人の通訳である戸田鞠子(演:アンナ・サワイ)と密接に結びついていく。謎多き貴婦人鞠子は不名誉な一族の最後の生き残りである。

原作小説との関連性、そして、なぜ今この物語を再訪したのかについて、マークス氏はアラブニュースに次のように語った。「この本は偉大な遺産を持っています。その出版以来、数十年にわたって多くの映画、テレビ番組、他の物語がそこから影響を受けてきました。では、どうしたら新しい何かを伝えられるのか?幸運なことに、この本を開くと、クラベルはすでに、私たちが他の文化とどのように出会い、その文化の中で自分自身とどのように向き合うかという非常に現代的なアイデアを扱っていることに気付いたのです。しかも、彼はそれを非常に繊細に扱っていたのです。私たちはこのことについて語り合いました。そして、この物語は、50年後にも色褪せない教訓を多く含んでおり、再び伝えられるべきだと気づいたのです」

コンドウ氏は、「奇妙なほど、そして予想外に現代的な物語で、まるで再び語られるために存在するかのようでした。時代を超えた作品だと感じたのです。そして、私たちは数世代を経て尚、この作品と向き合うのです」と述べた。

真田広之は、長きに渡った戦国時代の後、17世紀初頭に日本の統一に貢献した武将、徳川家康を彷彿とさせる架空の武将、吉井虎永を演じる。(提供:Disney+)

このドラマの主人公である日本の武将、虎永を演じるのは真田広之。虎永は、17世紀初頭に長きに渡る戦乱を経て日本を統一し、200年以上の平和をもたらした徳川家康をモデルにした人物である。

2003年の映画『ラスト サムライ』でハリウッドに進出した彼は、この作品のプロデューサーでもあり、日本映画界での長年の経験をハリウッドに持ち込むことに注力した。

そして、カメラの前で役を完璧に演じるために、真田にとって重要だったのは、制作に関するすべての事柄を事前に準備することだった。

「カメラの前に座る前に、すべてを事前に準備しておくことを確認しました」と真田はアラブニュースに語った。

「最初に、サムライ映画のスペシャリストである日本人スタッフを集めました。次に、かつら、衣装、小道具、所作、茶道の師範、すべてのスペシャリストを集めました。できるだけ本物に近づけるよう、各部門に優れたチームを編成したのです。また、若い俳優やエキストラのためのリハーサルトレーニングも行いました。つまり、撮影に入る前にすべての準備を行ったのです。だから俳優として撮影現場にいるときは、自由を感じ、リラックスしていました。楽しかったですよ。ご褒美のように感じました」と彼は付け加えた。

『SHOGUN 将軍』で戸田鞠子を演じるアンナ・サワイ。(提供:Disney+)

そして、この信頼性こそが、共同クリエイターのマークスとコンドウが真田をチームに迎えることに興奮した理由なのだ。

「ヒロを主演としてだけではなく、人材として、そして番組のプロデューサーとして迎え入れることができたことは刺激的でした。このことが、見たことのあるドラマと、見たことのないドラマとの違いを生み出したのです」

「最初に彼と会話したとき、私たちは尋ねました。『あなたはハリウッドで20年から25年働いていますが、私たちが間違っていることは何ですか?そして、それを改善するために、私たちが働き方を変える方法はありますか?』と。すると、彼はすぐに答えてくれました。『この作品で雇うべきスタッフは、文化アドバイザー、言語アドバイザー、歴史家、日本の劇作家、そこに少しの現代性を加えることができる時代のプロ、そしてまた、それを少し古典的に感じさせることもできる人たちです』と。そして、これらはすべて、アメリカ人である私たちが初めて取り組むには、どれも理解するのが難しいことばかりです。だから、ヒロがいなければ、私たちが追求していたリアリティのレベルに到達することはできなかったでしょう」

5歳で演技を始め、すぐに武道の訓練を受けてきた真田にとって、『SHOGUN 将軍』は西洋視線を除いた日本文化を世界に紹介する機会である。

「これは私たちの文化を世界に紹介する素晴らしい小説――素晴らしい物語だと思います。以前、観客はブラックソーンの青い目を通して封建時代の日本を見ることができました。しかし今回は、より小説に近い作品になっています。私たちは、青い目だけでなく、より日本的なレンズを脚本に取り入れ、各キャラクターやディテールをより深く掘り下げていくような脚本作りを心がけました」と真田は語った。

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