


アミン・アッバス、ドバイ
最近数年でさまざまな日本のアニメプロジェクトに携わってきたフランス系チュニジア人のアニメーター、メディ・アウイチャオウイが、ドバイで開催されたMiddle East Film and Comic Con 2020にゲストアーティストとして登場した。
『ドラゴンボール超 ブロリー』、『僕のヒーローアカデミア』、『シティハンター<新宿プライベート・アイズ>』、『宇宙戦艦ヤマト2202』、Netflix『キャノン・バスターズ』などの主要アニメプロジェクトへの参加に加え、アウイチャオウイは2020年ドバイ国際博覧会のようなイベントのために、さまざまなアニメ広告プロモーションも手掛けた。
アウイチャオウイは、「もう日本にほぼ4年いますが、これまでさまざまな日本のアニメ映画やアニメシリーズに携わってきました。日本に住んでいる間に経験を積み、この業界で情熱を持った多くの人たちと一緒に働くことができました」と言う。
「アニメーターたちが日本で直面する大きな苦労の1つが、フレームに要求される作業量(1ヶ月に50ショット)です。ヨーロッパではそこまで多くありません(1ヶ月に10ショット)」
「日本の仕事を初めて手掛けた頃、私はヨーロッパで広告の仕事をしていました。その後、日仏系アニメスタジオで働いている時に依頼されて、日本のアニメに関わり始めました」と、アウイチャオウイは説明する。「最初に携わった宇宙戦艦ヤマト2202で、私はヨーロッパでやっていたのと同じようにアニメーション用のソフトウェアを使いました。しかし、友人で仕事仲間のアニメーター、ケン・アルトが、日本のアニメの作り方は違うことを話してくれました」
タイムシートと連動して働く必要があり、その他にも多くの段取りに従わなければならず、慣れるまでに予想より長い時間がかかったとアウイチャオウイは述べた。
「最初は非常に難しく、ほとんど投げ出しそうになりました。しかしその後、『ドラゴンボール超 ブロリー』に携わる機会を得ました。それは私にとって、またとないチャンスでした」と、アウイチャオウイは言う。
「一部の主要アニメプロジェクトの労働条件は非常に厳しく、多くの時間働かなければなりませんでした。締め切りまでにシーンを仕上げるため、スタジオで寝たこともあります」と、彼は付け加えた。
アウイチャオウイは最近フランスに戻り、ゴブリン アニメ専門学校で授業を受け持っている。また、もうすぐ始まるプロジェクトのために、海を隔ててスタジオ4℃と連携している。
「私の夢は、将来自分のアニメ作品作りに取り組むことです。だから目標の実現に向けてもっとスキルを身につけ、多くの日本の人たちと一緒に働く必要があります」と、彼は述べた。