




東京:イーロン・マスクが愛用する230億ドル規模の暗号通貨「Dogecoin」や、オンライン・ジョークの世代にインスピレーションを与えた日本の犬が、金曜日に亡くなったと飼い主が発表した。
佐藤敦子さんは自身のブログで、”Doge “ミームの顔である、かぼすという名の柴犬のファンへの感謝を綴った。
「かぼちゃんは世界で一番幸せな犬だったと思います。そして私は飼い主として最高に幸せでした」と佐藤さんは綴った。
保護犬だったため、かぼすの本当の誕生日は不明だったが、佐藤さんは彼女の年齢を柴犬の平均寿命を過ぎた18歳と推定し、11月に誕生日を祝った。
パピーミルからかぼすを引き取って2年後の2010年、佐藤さんはソファの上で前足を組んでいる写真を撮った。
ふわふわの柴犬がカメラ目線で魅惑的な表情を浮かべているその写真をブログに投稿したところ、それがオンライン掲示板のRedditに広がり、大学の宿舎からオフィスのメールチェーンまで飛び交うミームとなった。
このミームは、かぼすや他の柴犬の「ドゲ」(ピザの「ドウ」のような発音だが、語尾に「j」がついている)の内心を明らかにするために、砕けた英語を使うのが一般的だった。
この絵は後にNFTのデジタルアート作品となり、400万ドルで落札され、2人のソフトウェア・エンジニアが冗談で始めたDogecoinに影響を与えた。
Dogecoinは、ヒップホップスターのスヌープ・ドッグ、「シャーク・タンク」の起業家マーク・キューバン、キッスのベーシスト、ジーン・シモンズが支援している。
しかし、最も熱心な支持者は億万長者のマスクだろう。彼はXでこの通貨についてジョークを飛ばし、その価値を急上昇させ、「人々の暗号」と称えている。
Dogecoinはまた、スピンオフの柴犬や犬、猫、ドナルド・トランプをモチーフにしたものなど、安価でボラティリティの高い “memecoin “を多数生み出している。
かぼすは2022年後半に白血病と肝臓病で倒れたが、佐藤さんは東京の東にある自宅のある佐倉でAFPのインタビューに応じ、世界中のファンからの祈りという「目に見えない力」のおかげで乗り切ることができたと語った。
62歳の佐藤さんは、「信じられないような」出来事に慣れきってしまい、昨年、テスラのボス、マスクがツイッターのアイコン(現在はX)をかぼすの顔に変えたときも、「それほど驚かなかった」と語った。
「ここ数年で、私はオンライン版かぼすや、遠くから見た予想外の出来事を、私たちの現実の生活と結びつけることができるようになりました」と彼女はAFPに語った。
昨年11月、ミームに特化した暗号団体Own The Dogeがクラウドファンディングで集めた10万ドルのかぼすとソファーの像が、佐倉の公園にお披露目された。
佐藤さんとOwn The Dogeは、セーブ・ザ・チルドレンへの100万ドル以上の寄付を含む、国際的な慈善団体にも多額の寄付を行っている。セーブ・チルドレンは、この寄付はこれまでで「唯一最大の暗号による寄付」だと述べている。
「Doge は現代で最も人気のある犬です」と、Own The DogeのメンバーであるTridog氏(仮名)は語り、かぼすを「インターネットのモナリザ」と表現した。
AFP