
リヤド:サウジアラビアは、建築・デザイン委員会の代表として、文化省の支援を受け、テーマ「飲料水」のもと、2025年のロンドン・デザイン・ビエンナーレに参加する。
イベントは6月5日から29日までサマセット・ハウスで開催される。
今年のパビリオンは、水へのアクセスと分配のシステム、そしてそれに対する私たちの関係性について調査、挑戦、再考する展示を、専門知識を駆使して行うデザイナーチームが担当する。
「飲める水」というコンセプトは、この展示会の主催者によって選ばれたもので、今年のビエンナーレのテーマ「表面反射」に沿ったものである。このテーマは、内面の経験、外部からの影響、個人的な歴史の相互作用によって、アイデアがどのように形成されるかを探究するものである。
サウジアラビアのパビリオンでは、飲料水を無料で提供し、もてなしの心を象徴する給水機のコンセプトに取り組んでいる。このコンセプトは、サウジアラビアの豊かな伝統に深く根付いた価値観である。この給水機はサウジアラビア王国の至る所に設置され、通りがかりの人々に水を供給しており、寛大さと親切心という倫理観を反映している。
この展示における給水機は、単なる善意を表すだけでなく、根本的な疑問も提起している。例えば、「無料」の水の代価は誰が払っているのか? そのコストは実際どれくらいなのか? そして最も重要なのは、その負担が他の誰かにかかっている場合、そのコストは最終的に何らかの形で誰もが負担することになるのではないか?
また、このパビリオンでは、水のディスペンサーがしばしば当然のものとして見なされ、単なる公共施設として扱われていることを強調している。水に注目し、調査の対象とすることで、私たちは認識を転換し、見えないものを見つけ出し、こういった限定的な構造を日常生活における積極的な力へと変えていく。
サウジアラビア建築・デザイン委員会のCEOであるスマヤ・アル・スレイマン博士は、「サウジアラビアがロンドン・デザイン・ビエンナーレに復帰することは、デザインを対話と文化交流のための効果的なツールとして活用するという我々の取り組みにおける新たな有望な章を構成するものである」と述べた。
また、「ロンドン・デザイン・ビエンナーレへの参加を通じて、創造性、革新性、システム思考に関する議論に貢献できることを期待している」と付け加えた。