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「東と東」—- 起業家ハナ・デブス・アッカリの日本からアラブ世界への旅

08 Jun 2020
肌の力を引き出すお茶の花のボディソープ。日本に着想を得た。(提供資料)
肌の力を引き出すお茶の花のボディソープ。日本に着想を得た。(提供資料)
アッカリは、サンチュールドリアンの職人技の石鹸によって、思慮深く「東と東」を祝福している。(提供資料)
アッカリは、サンチュールドリアンの職人技の石鹸によって、思慮深く「東と東」を祝福している。(提供資料)
気分を高めるダマスクローズのハンドソープ。(提供資料)
気分を高めるダマスクローズのハンドソープ。(提供資料)
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Updated 08 Jun 2020
08 Jun 2020

ドバイ ラワー・タラス

東京で生まれ育ち、教育を受けたアラブ系の女性について耳にすることはあまりない。しかし、1950年代に、香水鑑定家のハナ・デブス・アッカリは、日本でシリア人の両親の元に生まれた。彼女の私生活と専門家としての生活の両方において、これが現在までずっと彼女を刺激し、導いてきた深遠な源である。

「日本で育ったことは大きな特権でした」とベイルートに拠点を置くアッカリはアラブニュース・ジャパンに語った。「私は日本人の厳格なところが大好きです—- 彼らはとても一生懸命に仕事をし、義務感を抱いています。あなたはこの文化の中で成長します。その文化の中で、ゆっくりと特定の役割に合うように変化しているのを感じ、本質的にそれが好きになっていきます。私はそれが、最終的に義務と勤勉さの感覚で人生に向き合うあり方のさらなる利点だと気付きました。」

アッカリの話によれば、彼女の家族は、約100年もの、注目に値するほどの長期にわたって日本で暮らしていた。1920年代に、彼女の父親と織物の専門家、アブドゥル・ハディ・デブスとその兄弟は、絹製品を世界中のバイヤーに輸出する会社を日本に設立したのだ。輸出先には中東も含まれる。

アッカリは、自分の家族の企業家としての手腕を受け継ぎ、1980年にパリで香水の製造工程を学び、2000年には夫とともにレバノン に居を移した。彼女が「サンチュールドリアン」を確立したのはベイルートだった。愛されているレヴァントの花の香りに敬意を表する手作りの植物性石鹸だ。

「東洋や極東においてさえ、女性が事業に参加したり、何らかの役割を与えられて参加したりすることは想定されていませんでした」とアッカリは、自分が情熱のプロジェクトを追求した理由に関して説明した。「ですから、私は常にこのような探求をし、業界に何かを築き上げたいと渇望してきました。それに非常に興味を惹かれました。」

 アッカリは、サンチュールドリアンの職人技の石鹸によって、思慮深く「東と東」、すなわち、心地よい、伝統的な入浴の芸術を祝福している。日本とアラブ世界をひとつにするものだ。「日本には〈温泉〉があります。中東には、アレッポに公衆浴場〈ハマム〉があります。これらは社交場でもあり、議論をしたり、お茶を飲んだりします」と彼女は丁寧に説明した。

現CEOである娘のサラの指導のもと、同社は幅広く石鹸を取り扱い、国際的な存在感をいっそう増している---- レヴァントの人気焼き菓子「マアムール」のような形をしているものもある—— 現代的なベイルートの工場でオーガニックに生産され、そのほとんどの運営を女性の職人が行なっている。

ほぼすべての商品が清々しいレヴァントの香りとともに包装されている。報道によれば、レヴァントは世界最古の石鹸の産地である—— ダマスクローズ、レバノン杉、アラビアンジャスミン。「それぞれの香りが特定の旅を念頭において開発されました」とアッカリは話した。一方、意図的に日本を念頭において開発された製品は「お茶の花」石鹸だ—— 「その香りで、毎年訪れる日本の温泉地を思い出します」と彼女は続けた。

デザインの観点では、見事な日本の職人技の要素がディテールの隅々まで浸透している。たとえば、同社のミニマリストな箱の中には、意図的に折り畳み可能な折り紙の箱のシンプルさに似せているものもある。余計な手間や付け足しは不要だ。石鹸は、香りを保存する薄葉紙にすばやく手軽に一手間で包装され、ラベル付きの小さなテープで留められている。これは日本人が実践しているきちんとした正確な梱包に着想を得たものだ。

現在、コロナウイルス・パンデミックの最中にあって、興味深いことには、サンチュールドリアンの高品質な製品のオンラインでの売り上げは伸びている。そして、先月、ニューヨークに拠点を置くサラは、約500箱の石鹸を米国の4つの病院に寄付することを決めた。アッカリは寄付について、「若いアラブ系女性と献身的な若者のこの世代は、親がいた場所に戻りたくありません」と意見を述べた。「力を発揮したいのです。」

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