
東京発
ハラ・タシュカンディ(Hala Tashkandi)
中東地域で最も有名なアニメを生み出した日本人漫画家の永井豪が、誰もが愛するスーパーロボット「グレンダイザー」の映画化構想を語った。
アラブニュースは東京にある永井のスタジオで独占取材を行った。永井は、ヒット作品の一つである「マジンガーZ」の劇場版と同様に、グレンダイザーの長編映画を作成する計画があると語った。
中東でのグレンダイザーの歴史は長い。1975年に生み出されたこのアニメの吹き替え版は、中東のポップカルチャーに大きな影響を与えている。
アラブ世界で瞬く間にヒットし、今でも地元視聴者に影響を与える大人気アニメ作品だ。
しかし、グレンダイザーの最後話が制作されたのは1977年。以来、視聴者はその映画化を強く求めてきた。
2017年に3DCG化したマジンガーZのリメイク作品『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』が公開された。次にリメイクされるシリーズはグレンダイザーになると多くの人の憶測を呼んでいる。
永井は、「アニメ制作会社に作るように依頼していますが、話はまだまとまっていません」と語った。「しかし、できると信じています」
多くのファンの間では、来年のグレンダイザー45周年に合わせてもうすぐ劇場版が公開されるかもしれないといった憶測が飛び交っている。しかし、永井は計画をまとめるのに何年もかかるかもしれないと語った。
永井はまた、グレンダイザーの劇場版は新たなファンにシリーズを紹介する機会になるかもしれないとも語った。『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』の観客は、ほぼ半分がオリジナルのマジンガーZのファンで、半分は若い世代のファンでした」
「おそらく往年のファンは映画を見て懐かしい気持ちになり、新世代のファンは大迫力の激しいロボットアクションを見て驚いたのでしょう」
しかし、イタリア人ファンのルイージ・ステラは興奮しすぎて劇場版の正式発表を待ちきれず、グレンダイザーのファンメイド予告編を作り上げ、YouTubeで公開した。
この予告編では、グレンダイザー(イタリア版名称は「ゴールドレイク」)とデューク・フリードが3Dで描かれている。細部へのこだわりには愛情を感じられ、劇場版がどれほど驚異的な作品になるかと想像をかきたてられる。
https://youtu.be/4qG8fCtqzjU
もう1人の熱狂的なファンフィルム制作者は、シリア人3Dアーティストのワラ・ムスタファ(Walat Mustafa)だ。ムスタファは、グレンダイザーが3DCG化されるとどうなるかを細かく表現した数多くの動画をYouTubeページで公開している。
ムスタファは、古い吹き替え版から取り出したオリジナル音声を使用して、アニメの環境、モデル、そしてもちろんロボット自体を3DCG化し、最短50秒から最長30分の動画を作っている。
グレンダイザーの映画化の実現を特に楽しみにしていると思われるのは、グレンダイザーの最初のアラビア語吹き替え版でデューク・フリードの声を演じた俳優のジハード・アル・アトラシュ(Jihad Al-Atrash)だ。条件が揃えば、フリード役をぜひ再演したいと考えている。
アトラシュは、「映画化の噂は聞いたことがありますが、現時点では話ばかりです」とアラブニュースに語った。「しかし、興味があるのは間違いありません。ファンフィルムや非公式の映像への参加にはあまり興味を持ったことはありませんが、公式のリメイクや続編にはぜひ参加したいと思います」