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マニキュアとアートの出会い:アラブ首長国連邦にエクストリームなネイルアートをもたらす日本人アーティスト

28 Jul 2020
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)
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Updated 29 Jul 2020
28 Jul 2020

カーラ・シャルール・ドバイ

 

現代美術作家に匹敵する技術を持ったネイルアーティストが世界中から登場し、90年代の単色ネイルやドットのフラワーデザインから比べると、ネイルアートは大きく進化している。

アラブ首長国連邦のドバイを拠点に活動する日本人ネイルアーティスト、ヒカル・モリシタさんにとって、ネイルアートは単なるセルフケアの儀式ではなく、彼女の日常的なアイデンティティーとせめぎ合う革新的な表現形態であり、それはアバンギャルドさが際立つネイルアートのシリーズで示されている。

周りのあらゆるものからインスピレーションを得る彼女のデザインは、装飾の施されたスティレットネイルや、ネオンラッカーで彩られた抽象的なカラーブロック、グリッターがアクセントのストリートウェアにインスパイアされた炎から、現在流行中のCOVID-19にインスパイアされた見た目に美しいデザインまでと多岐にわたっている。

自宅にて自分の爪や、友人にネイルアートをするモリシタさんのデザイン は、液体モノマーと粉末ポリマーで構成された、自爪に接着するペーストを 形成するタイプのネイルエクステンションであるアクリルパウダー、及び ジェルビルダーを使用して作成したものがほとんどだ。モリシタさんによる と、固まったアクリルを好きな形にドリルで彫刻したり、爪に長さや強度、厚みを持たせることができるという。

モリシタさんは、「爪に長さや強度を足すことでよりアートの幅が広がるから」という理由でネイルエクステンションを好んで行っているという。

UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)

ファッション界では過激なネイルアートが流行しているが、モリシタさんのネイルは、古いアクセサリーや本物の花びら、バススポンジやキーホルダーなどの日用品を再利用した素材をネイルに取り入れ、本格的なデザインに仕上げているという点で注目されている。

UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)

このアーティストは、自らの創造的な手法に誇りを持っている。「私は爪の中に何でも包み込むことができ、さらにそれを自分の芸術的なデザインの中に創造的に取り入れる方法を見出すことができます。規範に固執しない柔軟性のある仕事が好きだからこそ、使用する素材に加えて、不規則な形のネイルも好きです」

モリシタ氏は、独自のネイルアートのスタイルを採用することで人の指先から生まれる様々な可能性にスポットライトを当て、ありふれたネイルプレートを携帯できるアートキャンバスへと変身させている。

UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)

「私はネイルアートを半永久的なジュエリーの一種と見なしています。自分 の一部になるだけでなく、日々感じる美への追求と実験を淡々と行う手段でもあります。」とモリシタさんは語る。

UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)

彼女がネイルをするようになったきっかけ:

「私は小さい頃からクリエイティブなアートにとても親しんできました。絵を描くことが大好きで、漫画やグラフィックを手描きで描いたりもしていました。大人になってからネイルをするようになりましたが、いつも仕上がりに不満を感じていたことがきっかけで、自分でネイルをするようになりました。その後、技術を習得していくうちに、少しずつアート的な要素を取り入れていくようになり、それが自分のクリエイティブなアウトプットの形になっていきました」と森下さんは言う。

モリシタさんが現在のネイルアートのスタイルを確率するまでの道のりは、一筋縄とはいかなかった。日本で生まれ育ったモリシタさんは、頻繁に絵を描いたり、自分でグラフィックを作ったりしていた若い頃、ネイルの背後に ある創造的な力によってアートの世界へと進んでいった。

創作活動が好きだったにもかかわらず、モリシタさんは学業ではその才能を 追求せず、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学(通称APU)で国際 経営学の学位を取得した。卒業後、彼女はアラブ首長国連邦に渡り、現地の貿易会社に就労した後、現在は大手商社で秘書を勤めている。

彼女は、日本ではたったの2店、アラブ首長国連邦ではの無数のプロのサロンでネイルアートの施術を受けたのち、出費の割にデザインと技術に納得が いかない上に、都度ネイリスト達にクレームしなくてはいけないことにうんざりしつつも半ば罪悪感を感じたため、「自分でやって自分で失敗するなら、他人にクレームすることもなく自己完結できる。」とネイルアートを始めた。

モリシタさんによると、彼女がサロンでのネイルアートに感じた不満とはサービスの悪さや施術者の技術力によるものではなく、自分の爪がどのようなものになるかについての期待感が高まった結果だったという。

彼女が初めてドバイに来た時のこと:

その不満の原因は、マニキュアをしてくれる場所や人ではなく、他の誰かには頭の中でイメージしているものを現実のものにできないことにあると、UAEに移り住んでから初めて気付いたという。そこでモリシタさんは他人にネイルアートをしてもらうのをやめようと誓い、「自分の可能性に挑戦、証明するチャンスだ」と自分に言い聞かせた。

「初めて自分でネイルを始めたのは、2年弱前のこと。YouTubeのチュートリアル動画を見て、自分でネイルをする方法を独学で学ぶことにしました。道具を買って毎日練習して、試行錯誤の連続でした」とモリシタさんは言う。

「また、仕事があるので、朝5時に起きて、出勤時間になる前に新しいネイルアートの技術やデザインに挑戦することを日課にしました。朝は出勤しなければならないので、ネイルを完成させるためのモチベーションにもなりました。完成したら必ず写真を撮ってインスタグラムに投稿することで、同じ志を持った人たちとつながり、自分の能力をさらに高めようとするモチベーションになりました」とモリシタさんは語った。

「日本人の好みはドバイの人々よりも保守的です。反面、ドバイは人々が多 様であらゆる挑戦をとりあえずやってみてしまえ!という雰囲気であるので、そのおかげで自分の想像的追求行為をより自由に行えていると感じま す。」と森下さんは付け加えている。

彼女が自分の才能を職業に活かしたいと思うならば:

「今はフリーランスのネイリストライセンスを取得して、とりわけネイルに こだわりがある人やアートプロジェクトにネイルアートを提供したいと計画 しています。今のところは、Instagramの『@wonder.nailz』というアカウン トでオンラインでの足場を拡大し、こんなネイルが存在するということを知ってもらうことが目標です」とモリシタさんは語った。

モリシタさんの現在の職業はネイルアートとは関係ないが、フリーランスに なってネイルアートの技術を伸ばし、ネイルアーティストに留まらず多岐に わたる芸術表現家としてのキャリアを追求していきたいと考えている。

UAE在住の日本人アーティスト、ヒカル・モリシタさんによるネイルアート。(ヒカル・モリシタ)

ネイルアートへの関心が高まっているのは、美容の世界が個人主義を謳歌していることに起因しており、ネイルはユニークな自己表現の形として役立つため、これまで以上に複雑なものになっている。

YoutTubeとInstagramによって、興味がある人のテクニック面へのアクセスがより容易になり、業界は成長した。世界のネイルケア市場の規模は2024年までに130億ドルに達すると予測する研究、および市場のレポートによって、この成長は証明されている。

業界に減速の気配はない。シャープなシルエットの鋭い爪で、大胆で立体的な作品を精密に造形するネイリストのモリシタさんの勢いも止まらないだろう。

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