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戦争の悲惨さ書き続ける=3歳で被爆の那須さん―広島出身の児童文学作家

戦争の悲惨さ書き続ける=3歳で被爆の那須さん―広島出身の児童文学作家  (via kodomo.go.jp)
戦争の悲惨さ書き続ける=3歳で被爆の那須さん―広島出身の児童文学作家 (via kodomo.go.jp)
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05 Aug 2020 07:08:44 GMT9
05 Aug 2020 07:08:44 GMT9

広島に原爆が投下され、6日で75年。「ズッコケ三人組」のベストセラーで知られる児童文学作家の那須正幹さん(78)=山口県防府市=は3歳の時、爆心地から3キロの広島市庚午北町(当時)の自宅で被爆した。急性白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんと同級生の思いをつづった「折り鶴の子どもたち」など、反戦を訴える著作も多い。「ずっと平和な世の中だと言っていられるのか分からない。体験した人間の責任として書き続ける」と話す。

1945年8月6日。爆風で自宅の屋根が吹き飛び、ガラス障子は粉々になったが、雨戸の戸袋の陰にいたため軽傷で済んだ。自宅前の道路を、泥人形のようになった人たちがぞろぞろと歩いていくのを見た記憶がある。親を亡くした同級生は多く、急性白血病で死んだ友だちも複数いる。

太平洋戦争に勝ち、戦争を続ける別世界の日本に少年が迷い込む「屋根裏の遠い旅」を75年に出版した。「ベトナム戦争は対岸の火事ではないと感じてほしかった」。当時の評判はいまひとつだったが、20年以上たって評価された。

92年発行の「ねんどの神さま」は、改憲論議を進めようとする第2次安倍政権になってから増刷された。主人公は戦争で両親を失った少年。戦争をする大人をこらしめる「神さま」を作るが、歳月を経て兵器会社の社長となり、巨大化した「神さま」を自らの手で壊してしまう物語だ。

「みんな、ねんどの神さまを壊している」。那須さんは平和を求めながら、軍拡や核抑止論に頼る人類にこう警鐘を鳴らす。

「原爆病院に行って涙を流すが、平和な世の中で良かったねで終わってしまう」と修学旅行生を世話するボランティアに頼まれ、95年には「絵で読む広島の原爆」を出した。平和学習教材として増刷が続いている。

被爆から75年。「先頭に立つべき日本は、核兵器禁止条約を批准する気は全然ない」と政府の姿勢を批判する。高齢化が進み、亡くなる被爆者も相次ぐが、「災害の教訓は昔話で残っている。原爆も口承でよいから引き継いでいってほしい」と訴える。

新型コロナウイルスがまん延する世界の状況にも懸念を示す。「ますます自国第一主義に走るのか、助け合って生きなくてはとなるのか」。「良い方に向かってほしい」と願っている。 

JIJI Press

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