Amin Abbas Dubai

レバノンの声優、Khalid Al Syedは、「アストロガンガー」のガンガー、「太陽の使者 鉄人28号」のブランチ、「伊賀野カバ丸」の白川、「ときめきトゥナイト」の江藤望里など、古典的アニメ番組での彼の仕事でもって、アラビア語吹き替えアートの世界で、最も影響力のある声優の1人として有名です。

声優としての彼の最近の役には、「トムとジェリー」のスパイクや「パワーパフガールズ」のモジョ・ジョジョが含まれます。

Al Syedはアラブニュースジャパンとの独占インタビューで、70年代から声優に魅了されていたことを明らかにしました。

「子供の頃、白黒テレビで放送されていた昔の古典的な西洋の漫画（「トムとジェリー」、「ポパイ」、「ルーニーテューンズ」など）にインスパイアされました」と彼は説明しました。Al Syedは、それらの声を友人の前で真似ていたと語りました。

「当時のアラブ世界ではユニークだった声優としてのキャリアに情熱を感じたのです。一歩一歩、声の演技というコンセプトを深く理解し、それを私の演技のキャリアの一部にしたのです」と付け加えました。

Al Syedは、日本のアニメのアラビア語吹き替えを行った最初の声優の一人でした。

「1970年代半ばに古い日本のアニメシリーズの声優を始めました。これらの番組を通して子供たちの心とつながろうという情熱を持っていたので、私はとても幸せで興奮していました。」と彼は語りました。

「私がアラビア語の吹き替えで最初に取り組んだプロジェクトは「シンドバッドの冒険」でした。その後、「アストロガンガー」、「猿飛佐助」、「ハロー！サンディベル」、「太陽の使者 鉄人28号（1980年TV版）」、「伊賀野カバ丸」、「太陽の子エステバン」などが続きました」とAl Syedはアラブニュースジャパンに話しました。

レバノンのラジオプロデューサーでもある彼は、キャリアの始めには多くの難題に直面し、その主なものは技術関連のものだったと言います。

「ビデオ映像とオーディオ録音をコントロールする今日のような技術はありませんでした。私たちの声をビデオリールとオーディオテープに同時に録音する必要がありました」と彼は説明しました。「他の俳優と私は全員、映画館のスクリーンに似た大画面と複数のマイクを備えた部屋に座り、シーンでの役割とタイミングに応じて音声を録音していました。」

Al Syedは、1人がミスを犯した場合、そのプロセスをもう1度全部やり直す必要があったと語りました。「とても難しく疲れるプロセスでした。しかし、日本のアニメシリーズでそれらのキャラクターの声を担当し、素晴らしく楽しい時間を過ごしました。」

Al Syedがアニメの吹き替えに取り組んでいた頃、レバノンは内戦中であり、物理的危険に直面して通勤することへの絶え間ない恐れがあったと言います。

「私たちは録音スタジオにたどり着くためにさまざまな場所から来なければならず、その恐ろしい時代に暴力、破壊、そして爆弾に当たって死ぬという恐れの下で通勤しなければならなかったのです。しかし、私たちにはこれらの番組で声優としての義務を遂行することへの情熱とコミットメントがあり、その後多くの世代がこれらのアニメを思い出すことができるように、番組を仕上げることの重要性を感じていたのです」とAl Syedは語りました。

アラブ世界でのアストロガンガーの成功については、次のように語りました。「私はガンガーの声を演じることに喜びを感じ、宇宙からの英雄として正しく心で強く生きる彼のキャラクターに私の声を適合させたのです。」

「45年前にアラビア語で放送された「アストロガンガー」のガンガー（アラビア語でジョンガー）をはじめとする日本のアニメシリーズでの、私の役に対する中東のファン層の反応にショックを受け、驚きました」と彼は付け加えました。

Al Syedは、クウェートでのコミコン2017に招待され、賞を授与され、異なる時代のアストロガンガーのファンに会いました。

彼はその時の反応により、声優としての自分の役割がどれほど多くの人々の生活に影響を与えたかを認識したのです。