
ジェッダ: ファッション委員会は、卒業生を労働市場に送り出すための教育・訓練プログラム、地元でデザインされた製品を流通させるためのアウトレットの提供、デザイナーと投資家のネットワーク構築など、この分野を発展させるための戦略を最終的に決定した。
この戦略の目的は、ファッション業界の国家的アイデンティティを強化し、あらゆる分野のデザイナー、投資家、クリエーターに貢献することである。
今年初めにファッション委員会のCEOに任命されたばかりのブラク・カクマックは、この戦略は適切なインフラを確実に整えるために作られたものだと述べている。
「サウジアラビアは、革新的で持続可能な、地域や文化に密着したファッションエコシステムを一国で構築する方法の好例となるであろう」ともカクマックCEOは述べている。「バリューチェーン全体のイノベーターと関わっていくことで、教育、事業開発、起業家精神、小売りの経験を相互に持ち寄り、提携することで、サウジアラビアは地元のビジネスを変革し、世界的に称賛されるような最高水準のオペレーションとブランディングを実現することができるであろう」
開発の取り組みには、次のようなものが含まれる:ファッション分野の細則の定義、ファッション専門家のための協会の設立、デザイナーを支援する製品開発スタジオの活性化、国内外の展示会の支援、海外の教育機関との提携、素材と製造サプライヤーのアクセス性の促進、業界専門家とのデジタルネットワークの構築によるコネクションの促進、新進の才能を支援するハブの設立、メンタリングプログラム、現地の製造システムを展開するための投資の誘致。
ファッション委員会は、文化省が管轄する11の組織のひとつで、サウジアラビアで花開こうとしているファッション産業を発展させるために設立された。
サウジアラビア文化を活かしてファッション分野を発展させ、国の遺産とアイデンティティを増幅させると同時に、グローバルなニーズに対応し、国家経済にプラスの影響を与えることを企図している。
また、持続可能かつ包括的で、バリューチェーンに沿って完全に統合され、地元の才能と経験を最大限に活かしたファッション業界の発展を目指している。
ファッション委員会のビジョンは、業界に適切な野心的目標を設定すると共に、その短期、中期、長期の野心のバランスをとるための波状的な計画を立て、ビジョン2030の成功を後押しする結果を達成することに根付いている。
また、こうした取り組みにより、サウジアラビアの文化的・教育的なエコシステムを構築し、国の伝統やアイデンティティの表現を可能、強化し、デザイナーの才能を高めることにも貢献する。
ファッション委員会はまた、ステークホルダーの関与に積極的な役割を果たし、法的規制の枠組みを改善し、長期的なパートナーシップを確立することで、地域や世界の中でも、ファッション分野の成長を促進し、サウジアラビアを持続可能なファッションの世界への地域的なゲートウェイとして育成し、また小売と消費における世界的なリーダーとしてのポジションも狙っている。