アミン　アバス

アラブニュース ジャパンの独占インタビューにて、1954年に公開された元祖『ゴジラ』を含む、長年数々のゴジラ作品にとって欠かせない役を演じた、宝田明氏はご自身や彼が刺激された洋画やポップカルチャーなどについて語ってくれた。

「第二次世界大戦後の1946年に、中国大陸の満洲から日本への引き上げを経験した時はまだ子供でした。人生とは非常に困難なもので、日本に帰国してからも長く大変な時期を過ごしました。しかしその中で、映画が私に生きる糧を与えてくれたのです」と宝田氏は語った。

「私の大好きな映画は『七人の侍』です。その理由として、主演の三船敏郎さんは戦前・戦後満州で似たような境遇の生活をしたといいます。なので、三船さんは私にとって兄のような存在に思えました。私たちは固い絆で結ばれたいました。偶然にも、我々二人とも1954年の大ヒット作に出演していたのです。それは日本を代表する『侍』と『怪獣』映画です」と、宝田氏は続けた。

希望という隠されたテーマが理由で、『屋根の上のバイオリン弾き』という映画を好きな映画の一つにも挙げた。宝田氏は、この映画に出演できた事に大変感謝しているという。

日本のアニメや漫画については、宝田氏は、日本人は舞台芸術や文化において美的センスや視聴覚センスが非常に優れているという。また世界中で非常に高い人気を誇る漫画やアニメは、これらの日本人的な気質が一つの理由であろう語る。

宝田氏の好きなアニメはスタジオ ジブリの『火垂るの墓』である。映画を通して見られる兄妹愛に感動する、と宝田氏は語った。

俳優人生を確立していた時、1954年に宝田氏は俳優を始め、出来る役ならどんな役でもやろうと夢中になっていた。彼の初めての役は、福沢諭吉原作で侍の息子の増田 宗太郎の役であった。

宝田氏は、元祖『ゴジラ』では重要な役、尾形 秀人を演じていた。東宝フィルムがこの役を演じる彼に期待していたことがわかる。また宝田氏はこの期待を非常に光栄に感じていた。

宝田氏は、ディズニー映画のアニメーション『アラジン』のジャファー役の声優をやったことでも有名である。それ以外にも多くの洋画の吹き替えをしている。

私の人生は数々の挑戦に満ちていた。時には成功もするし、時には失敗もした。しかしその経験から、より良いものを作るための様々なことを学んだ。と、宝田氏はいう。

宝田氏は、『ゴジラ』シリーズに携われたことを光栄に思うという。このような大きな成功など予想もしていなかったが、核兵器の危険性を強調したことが、ゴジラが視聴者の注目を集めたと、宝田氏は考える。

中東地域には、日本映画やその他のポップカルチャーのファンが多くいると聞いているので、いつか中東を訪れたいと思っている。そして中東映画祭やコミ コン、サウジアニメ エキスポや、カタールやバーレーンなどに行ける日を待ちわびていると、宝田氏は語った

宝田氏の次のプロジェクトについては、ほとんどのプロジェクトが、新型コロナウイルス感染症の影響により、無期限で延期や中止になっているとのことだ。